やっと落ち着いてきたので、当日のことを思い出しながら記録しておきます。
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Xデー。
オット氏は早々に起床して、細かいところを片付けていく。
さすが、自称 引越のプロ。
人生で20数回の引越をこなした来たというだけある作業っぷり。
かわってワタクシ。
ここ数日の風邪っぽさを引きずりつつも、奥さんらしくてきぱきと動き回る
...はずが、どうも調子がでない。
頭はシャッキリしてるのに、カラダが付いてこない。
ちょっと動くだけでハァハァ言ってしまって、オット氏から「座って休んでろ!」と言われる始末。
でも、つい動いてしまい同じことを繰り返し言われる、の無限ループ。
こんな時に体調不良に陥ってしまった自分が情けなくなる。
んでもって頼んであった業者さんは開始時間きっちりには来ないしさー。
とにかくどんどん50箱以上ある荷物を軽トラ(これにもビックリ!)に積み込んでいく業者さん。
その途中で、役に立たないワタクシに病院に行ってこいと促すオット氏。
しかーし、なぜか近所のクリニックにさえ歩いて行ける気がしなかったワタクシ。
ややこしいなー、といいつつも車でオット氏に乗せていってもらうも、クリニックはまさかの休診日。
一旦ウチに戻った後、オット氏は引越作業に戻り、ワタクシはオットの後押しもあって結局タクシーで救急外来にかかることにしたのでした。
受付してもらって、問診した後にレントゲンと心電図を撮りに歩いていったのですが、
各場所までが遠いのなんの...(元気だったら瞬殺なんだけど)。
途中休憩を挟みつつ心電図の受付までいったら、今度は急な吐き気でワタクシ自身プチパニックに陥ってしまった。
それでもちょっと休んだら元気になったので、車いすのオファーを断って歩いて救急外来に戻ったら、これまたしんどい。
ようやく診察してもらいながら、引越作業続きで多少の疲れはあること、ここ数日カゼ気味っぽいこと、今日は引越の真っ最中なこと、などの状況を説明。
でも頭はシャッキリしてるから冗談とかも言うので、先生も頭をかしげていたのです。
この時点で心電図が取り込まれてなかったので、一旦待合室に戻されてぼーっとしていると、
「採血にいってもらうかも」というので、歩いていくのやだなーなんて思っていました。
名前を呼ばれたので入っていくとベッドに横にされ、ここで採血しますと腕まくりをされる。
なすがままにされて横になっていると、ばたばたばたと足音が増えてきて、
さっきまでの先生と別の先生がやってきて
「風邪のウイルスが何らかの原因で心臓に回って、心臓の筋肉が炎症を起こしている可能性があります。
そのせいで不整脈を起こしています。これが重篤になると人工心肺に繋がないといけないのですが、
その設備がこの病院にはないので、緊急ヘリを要請して本島の病院に受け入れてもらいます。
ご家族の連絡先を教えてください」と言われて、一瞬「はー?」となる。
「えー、先生ちょっと大げさじゃないですか?うち今引越の真っ最中なんですけど!」と言ってみたけど、先生のマジ顔よ。
そんなこんなしてる間にオット氏に連絡が行き、諸々の段取りをつけてオット氏がやってきてくれました。
あれよあれよという間にストレッチャーでICUに連れて行かれ、
来ていた服を病衣に変えられ、酸素マスクを当てられ、首にラインを取られ、完全にまな板の上の鯉状態。
なんかもうめっちゃ恥ずかしー、大げさやー、とか思っていたら
「心臓が風邪引いたみたいなもんだよ」とお世話になったI村先生がホンワカと声を掛けに来てくれて、
オット氏とも仕事をしていた看護師のU森さんが頭上にやってきて「心配ないからねー、父ちゃんも近くにいるからねー、安心しなさい」と声を掛けてくれて
自分では感じてなかった緊張が解けて、涙が溢れてしまったのでした。
自衛隊の緊急ヘリが到着するまで時間があったので、オット氏はこの間にできること(市役所での転出手続き等)をしてくれていました。
15:45には救急車で病院を出る予定ね、というのが聞こえていました。
そして搬送先はいろんな先生方の配慮もあって、オット氏が四月から勤務する職場に受け入れてもらえることになっていたのでした。
ヘリ着陸時間にあわせて、病院から救急車に乗って行くのですが、
田舎だから?凸凹やらカーブやら、体調とも相まって再度の吐き気が!
今度も深呼吸で収めようとしたけど、やっぱりムリ!
情けないときは、とことんまで情けなくなるのね。
とほほ
とか思ってました。
しつこいけど、ジッとしていると頭はシャッキリしてるんです。
なので、自衛隊のヘリが「ワタクシのため」に来てくれている(本当にありがとうございます)なんて、ないことですよ!!
写真撮りたい!けどそんなこと言ったらオット氏にぶっ飛ばされるな、と思いながら酸素をスーハースーハーしてるんです。
(これが意外に難しい)
防音のヘッドホンをかぶせてもらって、オット氏、付き添いの先生とヘリに乗り込む。
横になっているから景色とか全然見えない。当たり前か。
呼吸に意識を集中してウトウト、ウトウト。
いい加減乗ったなー、と思って身振りで何時か尋ねると、「あと1時間。18時過ぎに到着するよ」と言われる。
そう、ヘリなので那覇-石垣は2時間かかるのです。
もう、すべてにおいてハッツオフですわよ。
またまたウトウトしてるうちに那覇に到着。ここから那覇市の救急車で中部に向かいまーす。
ちょっとだけ見渡すと夕焼けで空が真っ赤に焼けていました。
(あー、写真撮りたい!としつこく思っていた)
自衛隊の方々にもお礼を言いたかったのですが、ささっと捌けていってしまわれたのです。
ありがとうございました!
これからも自衛隊のイベントがあれば駆けつけます!
どんなコース取りで中部に向かったのかは分かりませんが、
途中「救急車が真ん中を通ります、安全に注意して左右によけてください」のアナウンスがなんどかありました。
40分ほどで病院に到着。
ここまでお世話になった皆様、本当にありがとうございました。
長くなったので
つ・づ・く