小売業の新時代を築いた シアーズ の創業者
Richard Warren Sears
リチャード・ウォーレン・シアーズ (1863年ー1914年 )
23歳の時、ミネソタ州で駅員の職を得たシアーズは、
駅に送られて来る数多くの腕時計に目を付けました。
当時、卸売業者から小売業者へ、押し売りのように
腕時計が送り付けられるという事態が
横行していたそうです。
処遇に困った小売業者は、
原価を割ってでも腕時計を換金しました。
こうして安く買い取った腕時計を販売する ・・・
これがシアーズが始めた最初のビジネスです。
その後全米で導入されることになる
タイムゾーンの制定 ・・・
つまり、時差の導入により
腕時計の需要が一気に高まることを見越して ・・・
腕時計の販売で得た資金で、
シアーズは本格的な小売業に乗り出します。
そこで彼がとった戦術はカタログ販売です。
広大な国土のアメリカは、
町に買い物に行くにも 『遠路はるばる 』 ・・・
居ながらにして商品が選べるカタログは、
瞬く間に人気を博しました。
そして、イラストが描く都会的で美しい世界観は、
郡部に住む多くのアメリカ人に夢を与え、
購買意欲を掻き立てました。
また、今日では当たり前の
『クーリングオフ システム 』 を採用し、
これが消費者の安心につながりました。
同時に、大型店舗を全米に展開 ・・・
モータリゼーションの到来という追い風を受け、
百貨店で買い物という文化を浸透させました。
ICON OF INSPIRATION ひらめきの寵児 ・・・
シアーズは、
伝記などではこんな言葉で称えられています。
歴史をさかのぼって成功例を検証してみると、
先見の明が不可欠であることがよくわかります。
JFK-World