
アルプスを源流とし、
アドリア海へと注ぐイタリアで2番目の大河 アディジェ川が
優雅に流れる世界遺産の古都 ベローナ ・・

ローマ時代から
ミラノ ー ベネチア間の交通の要衝として栄えたベローナは、
12世紀から13世紀にかけて、
激しい貴族間の対立の時代を迎えます。

ローマ教皇 (ローマ法王 ) を支持する教皇派と
神聖ローマ皇帝を支持する皇帝派の争いです。

世界的に有名な
シェイクスピアの戯曲 「ロミオとジュリエット 」 は、
そんな時代の出来事を背景に(設定は14世紀 ) 生まれました。
(4月12日のブログ参照 )

ベローナを舞台に対立する貴族たちの毀誉褒貶は、
当時のヨーロッパの人々が興味を示す
格好のスキャンダルであったに違いありません。
後に多くの劇作家が、
対立から生まれる悲劇の 『恋物語り 』 をしたためています。

それらの作品を元にシェイクスピアは、
「ロミオとジュリエット 」 を書き上げたといわれています。
ちなみに、シェイクスピアがベローナを訪れた事実はありません。

16世紀末に発表されたシェイクスピアの
「ロミオとジュリエット 」 は、
再びベローナの名前をヨーロッパ中に広めました。
そして、
実話が題材になっていることがさらに人々の関心を集めました。
19世紀になり国境を越えて人の往来が盛んになると、
ベローナは一気に人気の観光地となりました。

ロミオの家 ・・
皇帝派の貴族 Montecchi モンタギュー家の館とされています。

館の入り口には大理石に彫られた言葉 ・・
戯曲 「ロミオとジュリエット 」 の第 1幕、第 1場のセリフです。
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