香港で、最も多くの人が参詣に訪れる道教の寺院 ・・・
「黄大仙 ウォンタイシン 」
祀られているのは 黄 初平 (こう しょへい ) ・・・
4世紀頃、
浙江省 (せっこうしょう ) に実在したといわれ、
修行の末、仙人になった伝説的な人物です。
その他、ここには、
観音菩薩や孔子、さらに三国志の英雄も祀られています。
機を見るに敏 ・・・
そして、変化にしなやかに対応できる
香港の人々を象徴するかのような寺院です。
実は、さほど大きくないこの寺院に、
年間300万人以上の人が訪れます。
明治神宮の年間参詣者が600万人~800万人 ・・・
その約半分の参詣者の数 ・・・
香港の人々の信心深さが窺えます。
おもしろいのが参拝の方法 ・・・
長い線香をかざしながら、一心に願い事を唱えます。
つまり、 『有求必応 ヨウチウビーイン 』 ・・・
『求めれば必ずこたえがある 』 という意味です。
余談ですが、検索エンジンの 『Bing ビング 』 は、
この 『必応 ビーイン 』 が語源という説があります。
女性が手にしているのは竹筒です。
筒の中に100本の竹棒が入っています。
願いを込めて竹筒を振っていると、
竹棒が飛び出してきます。
竹棒には番号が書いてあります。
そう、日本で言うおみくじです。
黄大仙の正式名は
『嗇色園黄大仙祠 シクシクエンウォンタイシンチ 』 ・・・
『色 』 は煩悩を意味します。
『嗇 シク (しょく ) 』 は
『吝嗇 りんしょく 』 などに使われる漢字。
つまり、 『つつましさ 』 を表します。
『嗇色 』 とは、煩悩を抑えた生き方ということになります。
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