「ジョン ロブ」 の誕生は、およそ150年前にさかのぼります。
John Lobb
ジョン・ロブ (1829年ー1895年)
イギリス最西端のコーンウォール州に生まれた 「ジョン・ロブ」 は、
ロンドンに出てきて靴職人の修行をしていました。
1850年、ジョン・ロブは、当時イギリスの植民地であり、
ゴールドラッシュに沸くオーストラリアに
一攫千金を夢見て渡ります。
1852年、ジョン・ロブはオーストラリアで、
ヒール = かかと部分が空洞になったブーツを考案します。
おそらくは、
その空洞部分に大切な 『砂金』 などを隠したのでしょう ・・
ジョン・ロブのブーツは大ヒットします。
1866年、ロンドンに凱旋したジョン・ロブは、
自らの名前を冠した靴店を創業します。
1902年には、フランスのパリにも出店し、順風満帆だった経営も、
1950年代からかげりを見せます。
1976年、フランスのファッション ブランド 『エルメス』 が
「ジョン ロブ」 を買収します。
以来、エルメスの傘下 「ジョン ロブ」 のブランド名で
世界中に店舗展開をしていく中、
ただ一店ここセント・ジェームズ ストリートにある
「ジョン ロブ」 だけは独自の道を歩んでいます。
それは 『Bespoke 』 ・・ 完璧なオーダーメイドにこだわることです。
(3月13日のブログ参照 )
注:エルメス傘下では既成靴および
イージーオーダー中心にシフトしている
整然と並ぶ木型には圧倒されました。
ここでは、木型はもちろん、皮の種類や部位、厚さにいたるまで、
完璧に顧客の要望に応えるという、
創業以来の信念を守り続けています。
現在のオーナーは、4代目の ジョン・ロブ氏です。
手づくりの靴は、工場生産の靴とはまったく別物であると
彼は誇らしげに語っていました。
往年のアメリカ エンタテイメント界の
スター = フランク・シナトラ、ディーン・マーチン ・・
ギリシャの海運王 = オナシスなどが顧客だったそうです。
もちろん、現在も世界中に多くの愛顧者を持っています。
jfk-world