私は、飛行機の窓から外を眺めるのが好きです。
窓外に広がる 「パノラマ 」 は、
長い移動のための時間を楽しくしてくれます。
雄大な光景を意味する 「パノラマ 」 は、18世紀後半、
スコットランド出身の画家 Robert Barker ロバート・バーカーが、
円柱の内側に視界360度の絵を描き、
「パノラマ 」 と名づけたことが語源だそうです。
1991年のソビエト連邦崩壊以降、
ヨーロッパと日本を結ぶ多くの航空機は
シベリアの上空を越えていきます。
3月11日、
お昼前にパリを発った飛行機は北東に進路を取りました。
(3月11日のブログ参照 )
しばらくの間、
白い大地の中に時々ぽつんと見えた小さな町も
時間が経つにつれ見えなくなり、
やがて、風景は一面のツンドラに変わります。
そして、一気に夕暮れが訪れます。
水平線でも地平線でもない空と雲の境界線の向こうに、
夕陽が沈んでいきます。
燃えるような紅の色の命は短く、
空には、地球本来の色 『青 』 が現れました。
青は群青へと変わっていき、
ゆっくりと時間をかけて漆黒の夜が訪れます。
この日の夜、珍しいものを見ることが出来ました。
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