
張りつめた空気の中、その撮影は始まりました。
注: 撮影場所は、哲学の道に沿って建つ
橋本 関雪 (はしもと かんせつ )記念館
存古楼 (ぞんころう)

(ウィキペディアより写真借用 )
神の使いである祇園祭のお稚児さんに
化粧を施すことを生業とする ・・・

「顔師 」 ・・・

奥山恵介さんは裏舞台の魔術師です。
その仕事ぶりを撮影・取材しました。

最初の 『白 』 を鼻筋に ・・・
奥山恵介さんが追い続けているものはこの 『白 』 です。

肌の質やびんつけ油の量によって、
『白 』 には無限の違いがあるそうです。

奥山恵介さんの完璧な 『白 』 の世界は、
黄泉の国との結界なのでしょうか ・・・

そして、朱を差す時、命が吹き込まれます。

日焼け止めとして泥水を塗ってみたり、
虫よけに砂を体に塗ったりすることが
おそらくは化粧の始まりであると考えられます。

やがて、色に不思議な魅力を感じた古代人は、
宗教や祭りの場で、自らに彩色することで
超越的な力を得ようしたのではないでしょうか。

『白 』 は、昇華するための原点となる色 ・・・
つまり、無垢の色なのです。

顔師 奥山恵介さんは、神事の化粧方を務める傍ら、

著名な写真家の作品づくりにも参加しています。

神が舞い降りたかのような 『白 』 を創りだす
奥山恵介さんの神業 ・・・

「顔師 」 という存在 ・・・ 京都ならではです。
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