フロムからミューダールまでを、
およそ1時間で結ぶフロム山岳鉄道 ・・
標準軌道 (1435mm) の鉄道としては、
世界でも他に類を見ない急勾配 ・・
単線ですので、途中上下線のすれ違い場所が設けられています。
ノルウェーのフロム鉄道のウェブサイトにこんな記述があります。
『ミューダールの高原から350メートルの落差で
抉り取られた谷底を覗き込むと、
誰がこんなところに鉄道をつくろうと考えたのか ・・
という思いに駆られる』
事実、
鉄道建設には想像を絶する困難があったと伝えられています。
たとえば、トンネルの多くは手作業で掘られ、
100人以上の労働力をもってしても、
1メートル掘るのに1ヵ月以上を要したそうです。
工期は20年におよびました。
フロム鉄道はいまもノルウェー人魂の誇りです。
そんな先人たちの苦労のおかげで、
私たちは絶景を堪能することが出来ます。
途中、美しい滝の前で列車は停車します。
『ショースの滝 』
ここには、『滝 』 を見上げるためだけの駅があります。
そして、『リョーアンネの滝 』 ・・
ここでも列車は再び 『滝見物 』 のために停車 ・・
20世紀のはじめ、フロム鉄道をつくろうと決めた時、
いったい誰が現在の 『観光要素 』 を考慮したのでしょう ・・
あえて、
水しぶきが届くほど滝の近くに列車を走らせるという発想 ・・
これは今日功を奏し、
年間 50万人を超える観光客を集める鉄道として、
世界にその名を馳せることとなりました。
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