JFK-World 世界の撮影・取材地トピック

Freelance Film Director
TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組のディレクター & カメラマン

車窓の風景

2011年02月18日 | ヨーロッパ

フロムからミューダールまでを、
およそ1時間で結ぶフロム山岳鉄道 ・・

標準軌道 (1435mm) の鉄道としては、
世界でも他に類を見ない急勾配 ・・

単線ですので、途中上下線のすれ違い場所が設けられています。



ノルウェーのフロム鉄道のウェブサイトにこんな記述があります。

『ミューダールの高原から350メートルの落差で
 抉り取られた谷底を覗き込むと、
 誰がこんなところに鉄道をつくろうと考えたのか ・・
 という思いに駆られる』



事実、
鉄道建設には想像を絶する困難があったと伝えられています。



たとえば、トンネルの多くは手作業で掘られ、
100人以上の労働力をもってしても、
1メートル掘るのに1ヵ月以上を要したそうです。

工期は20年におよびました。



フロム鉄道はいまもノルウェー人魂の誇りです。



そんな先人たちの苦労のおかげで、
私たちは絶景を堪能することが出来ます。



途中、美しい滝の前で列車は停車します。

『ショースの滝 』

ここには、『滝 』 を見上げるためだけの駅があります。



そして、『リョーアンネの滝 』 ・・



ここでも列車は再び 『滝見物 』 のために停車 ・・

20世紀のはじめ、フロム鉄道をつくろうと決めた時、
いったい誰が現在の 『観光要素 』 を考慮したのでしょう ・・

あえて、
水しぶきが届くほど滝の近くに列車を走らせるという発想 ・・



これは今日功を奏し、
年間 50万人を超える観光客を集める鉄道として、
世界にその名を馳せることとなりました。

jfk-world



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