ある日こんな日があった。
父の幸太郎がテレビに向かって罵声を浴びせているのである。
ここで紹介しておくが父の名前は幸太郎である。
幸太郎は15インチのブラウン管のテレビの両サイドを鷲掴み、
「つかんかい‼︎つかんかい‼︎」
と、ひたすら叫びにラメ合いっこするのだった。
遂には、ローキックが入った。
ガシャンと割れる音がした。
「お前が悪いんやからな‼︎」
琉真はこの時思っていた。
(あの小さな箱の中に誰かいるのかな…)
琉真はこの時3歳。
琉真にとって、父が怒っていることなどどうでもよかった。
ただ、ブラウン管のヒビが入ったディスプレイの中が気になって仕方なかった。
挙句に聞いた。
「誰に怒っとんの⁇」
「本間腹立つやつや‼︎」
耳に入っていなかったようだ。
今度は幸太郎の方から、
「琉真、外、行くぞ。」
外はもう暁(あかつき)色だった。
夕焼けが燃えているように琉真は思えた。
しかし、なんとなくだが幸太郎に対して、琉真は恐怖心があったのだろうか。
この頃から人の顔色を伺うようになり初めていたのかもしれない。
三つ子の魂百まで
なんとなく生きる三年間は一生物である。
父の幸太郎がテレビに向かって罵声を浴びせているのである。
ここで紹介しておくが父の名前は幸太郎である。
幸太郎は15インチのブラウン管のテレビの両サイドを鷲掴み、
「つかんかい‼︎つかんかい‼︎」
と、ひたすら叫びにラメ合いっこするのだった。
遂には、ローキックが入った。
ガシャンと割れる音がした。
「お前が悪いんやからな‼︎」
琉真はこの時思っていた。
(あの小さな箱の中に誰かいるのかな…)
琉真はこの時3歳。
琉真にとって、父が怒っていることなどどうでもよかった。
ただ、ブラウン管のヒビが入ったディスプレイの中が気になって仕方なかった。
挙句に聞いた。
「誰に怒っとんの⁇」
「本間腹立つやつや‼︎」
耳に入っていなかったようだ。
今度は幸太郎の方から、
「琉真、外、行くぞ。」
外はもう暁(あかつき)色だった。
夕焼けが燃えているように琉真は思えた。
しかし、なんとなくだが幸太郎に対して、琉真は恐怖心があったのだろうか。
この頃から人の顔色を伺うようになり初めていたのかもしれない。
三つ子の魂百まで
なんとなく生きる三年間は一生物である。