クリスマスは各地で多くの行事が行われますが、フランス・プロバンス地方では、宗教色の強いサントン人形によるクレーシュが飾られます。
フランスでは、人形によりキリストの降誕場面を再現したものがクレーシュと呼ばれます。
かつては教会の中にありましたが、フランス革命でその多くが破壊されてしまいました。
その後、19世紀になってプロヴァンス地方特有のサントンによってクレーシュが作られるようになり、今日まで残されてきました。
サントンとはフランス語で「小さい聖人」という意味の土人形で、直接色が塗られたり、布の洋服を着せられたサントン人形があります。
これらのサントンは、プロバンス地方のクリスマスマーケットでは欠かせないものとなっています。
クレーシュには、キリスト、聖母マリア、聖ヨセフ、3人の博士や馬小屋などキリストの生誕シーンに欠かせないアイテムを中心に、農夫や漁師、羊飼いなどの村人や水車小屋など昔のプロヴァンスの典型的な村が再現されています。
クリスマスのミサでは、教会の中でキリスト生誕の場面が、人形ではなく人間によって演じられることもあります。
また、プロバンス地方ではクリスマスの夜に13のデザート(トレーズデセール)を残さず食べなければならない、という習慣もあるようです。
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