この3人はプロ野球東京ヤクルトスワローズのベテラン選手たちです。
そして今日、青木宣親(42)外野手が引退を発表しました。青木は日本のプロ野球界で素晴らしい成績を残しただけでなく、アメリカ大リーグで6年間プレイしました。日本に戻ってきた時の「ヤクルトを日本一にするために戻ってきた」と言うコメントは忘れることができません。そして2021年は日本一に輝きました。
青木は成績だけでなく素晴らしい人格者でもありました。オフシーズンには村上などの若手を積極的に誘い、オフシーズンの過ごし方や自主トレの方法、人間形成についてもアドバイスしたそうです。
そんな青木も去年今年と成績が伸びず、今年は1軍に登録されていない期間もありました。「もしかしてそろそろかな」とは思っていましたが、その日が来てしまいました。
青木のコメントの中に「自分がいては1枠使ってしまう」というのがありました。思うようなパフォーマンスを発揮できなくなった自分の代わりに、若手を使って欲しいという意味です。
僕はこの考えにとても感動しました。ほとんどの選手は少しでも長く現役を続けたいと思っています。当然青木もそうだったでしょう。それなのにチームや日本のプロ野球のことを考え、若手に道を譲ったのです。
一方で石川雅規(44)投手は、たいして強くないヤクルトで孤軍奮闘してきました。ただ青木ほど素晴らしい成績ではなく、勝ちと負けの数がほとんど同じと言う結果でした。石川はここ数年なかなか成績を残すことができず、いつ引退してもおかしくないとは思いましたが、家族的と言われるヤクルト球団のおかげもあってか現役を続けています。それは素晴らしい成績でもない石川投手を追い落とすだけの若手が出てきていないと言う事でもあります。そして石川は来年も現役続行希望しているそうで、多分聞き入れられるでしょう。石川はできるだけ長く現役を続けたいと考えているのです。でも、やっぱりたまにしか勝てない、投げては打たれる石川を見たくないと言うのも事実です。
最後は川端慎吾(36)内野手。川端は、ガラスのプリンスと言われるように、怪我ばかりのプロ野球人生を送っています。怪我なくフルシーズン過ごせたのは何回あったでしょうか。川端に怪我がなければどれほどの選手になっていたかとよく言われますが、こればかりはどうしようもありません。
そして晩年は代打稼業に励み、代打の神様と言われるまで勝負強良いバッティングをしてきました。しかし年には勝てず、今年はあまり良い成績ではありません。以前のような勝負強さもありません。ただ実績があるので、主脳人からの信頼も厚く1軍にいる機会も残されてはいます。
年齢的なことも加味すると、いつ引退しても不思議ではありません。来年の動向はまだ聞こえてきてはいません。
3人はヤクルトスワローズにとって、欠かすことのできない選手たちでした。彼らがいなかったらと思うと、ゾッとします。そして彼らには三人三様の生き様を垣間見ることができました。
今後の彼らの活躍に期待しています。