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東京は愛されない

2019-10-19 02:02:00 | 日記

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ、偏ひとへに風の前の塵におなじ。

『平家物語』第一巻「祇園精舎」より

仏教の思想を勉強していると、無常という観念の大きさを把握せざるを得ない。
時は流れ、形のあるものは移りゆくものだ。と
そんな中で、伝統・歴史というものがある。その土地に根付いている文化や昔から言い伝えられいる伝統。流行に風化されることなく人々に感動を与える。
東京にいると、なんでも手に入る。博多名物、大阪名物、ワークショップ…
それぞれの文化のいいとこ取りをして沢山の人に触れてもらおうとしている。
私は何事も元に戻る力がとてつもなく強く働いていると信じる。新しいものを取り入れてもその分古い文化や自分の根本を辿ったり大小問わず右へ10引っ張られるとちゃんと左へ10引っ張られるようになっている。
そんな中で、東京で新しい文化に会うことは、ある意味巡りあわせでありその場しのぎだ。沢山のものの中からそれに出会えたことは奇跡だが、目移りしやすいのも事実だ。特にそれに思い入れがあるわけではないからだ。
古いものは形を変えているが本質は変わらない。だから残っていくし愛される。東京は流行やいいものに触れられるがその元に触れる機会があまりない。
最先端ではあるがずっと残るものでもない。古すぎてもだめだが、新しいことに敏感すぎてもだめなのだ。
だから東京は愛されない。根本を感じられず薄っぺらく感じる。沢山のものが溢れているから1つに対しての執着もあまりない。1つ失ってもそれに相当するものがすぐに見つかるからあまり疑問や違和感を覚えない。そんなスパイラルが生まれ続けている。
今は市場飽和時代。大量生産よりも価値に差別をつけて売る時代。
立ち止まってその価値を知ることは大切なことである。
自分にとってそれはどんな価値があるか?



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