Born Free

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 午後の仕事の時である。

訪問先でトラックのドライバーが
訪問先の女性従業員にハナシをしてる。

「今度、引き取りのドライバー来たら…
    屋上に行ってくれって、言うてみぃ?」

そこの倉庫では、引き取りに来たドライバーに
"海側""道路側"っちゅう風にトラックを並ばせる場所を指定してる。
そこから、その冗談に繋がっていった。

「そんなモンどうやって行かすんですかぁ?」

っちゅう風な会話になってた。

そのやり取りを黙って聞いてた。
なんせ、ドライバーは見ず知らずのヒトである。
それにワシは訪問先に仕事をしに行ったワケである。

…がしっかぁ~しっ!

"しゃべりのおっさん"

の本能がワシを黙らせてくれんかった。
とうとう、クチを開いてしもた。

「となりのヤードからリフト借りて来たらええねん!
           "ひょい"と持ち上げてくれるわ! 
            クレーンで釣り上げてもええやん!」

一瞬、カウンター内が絶句した。

「まずい。やってもたかぁ!」

その後…

「まさか、ハナシに入って来はるとは思いませんでした。」

って言い乍ら、爆笑してくれた。

「タマにはユーモラスな一面を見せとかんとなぁ。」

またもやケタケタと笑ってた。

その後、別の訪問先で同僚ライダーの
"豪ちゃん"と遭遇した時のコトも話そう。

「いやぁ~ コレはコレは… ○○さん!」
「どうもどうも! ○○さん!」

っちゅうサラリーマンの
おっちゃんの営業挨拶を真似た会話をワザとした。
その時に、ちょうど初めて行く
本町の訪問先の場所を聞きたかったんで…

「そうそう。聞きたいコトがあってん?」
「なんや?」
「荷物が何個でも、"サンコー"運輸(仮名)ってどこ?」
「……………」

ワザと出した"おやじギャグ"。
カウンターの中に居る女性従業員を見たら
表情を変えんフリをしながらもほっぺたが
どことなく膨張してた。

「どないすんねん?」
「どないってなにがぁ?」
「二人とも笑い堪えるのに必死やで!」
「ええらん! 笑顔は大事やで!」
「いや、業務に差しつかえがあるやろぉ?」
「ははは。」

どうやら、ココでもワシは…

"寡黙なヒト"

っちゅうイメージがあったらしい。

ってちゃうかなぁ?(笑)


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