音楽劇「ありがとう！グラスホッパー」とのっぽさん

先日、ミュージカル「トップハット」を観に行ってから、何度も見ている、アステアのDVDをあれこれ見直していたのですが、他に見たことなくて、レンタルできるものないだろうかと探している時に‘日本のフレッドアステア’という記述を目にしました。NHK教育テレビで「できるかな」という番組に出演されていた、のっぽさんについてのことでした。確かに、むかーしの記憶の中に優雅に踊るのっぽさんのイメージあります。そののっぽさんが2009年に75歳にして初主演されたのが、音楽劇「ありがとう！グラスホッパー」でした。

これ覚えあるなと思いました。私が知ってたのは、ずいぶん前に、みんなの歌で放送されていた「グラスホッパー物語」という曲でした。哀愁のあるメロディーと不気味かわいいバッタ、それにあののっぽさんが歌ってるとは。テレビで見かけて、強烈に印象に残って、つい楽譜を買って弾いてみたりしましたが、その後ミュージカルになっていたとは！！これは見てみなくては、ということで鑑賞しました。

物語はNHK的なというか、虫たちから人間への警告みたいな、教訓的な感じでした。物語の原案や脚本ものっぽさんがされてるということでした。
とにかく、のっぽさんの歌とダンスが素晴らしい。マック（だんな）は、敬愛する藤山一郎先生のような歌声だと申しておりましたが、言葉をとても大切に、声を張り上げたりせず、きちんと歌う感じが確かに似てました。作詞や演出もされているようなので、思いを込めて歌っているんでしょう。さすがに、タップをする場面は多くはないですが、のっぽさんだけでなく、若い男の子にも切れのいいダンスをする子がいて、かなり楽しめました。客いじりとかはさすがに楽しいとは思いませんでしたが。

歌では、特に「年寄りのブルース」と「忘れないで」という曲がすばらしく、我が家では一大ブームが巻き起こりました。「忘れないで」はフィナーレにアップテンポので合唱になって再登場しますが、1回目ののっぽさんのソロが味です。冒頭の手紙を読むのもいいです。

その後、サントラも借りてみましたら「ハーイ、グラスホッパー」がボーナストラックで入っておりました。これもいい曲で、なんでこんないい曲ミュージカルで使わなかったんだ？と思って検索しましたら、そもそも、物語・ハーイ・忘れないでの3作は、みんなの歌で3部作とされていた曲でした。話的に、マゴたちが旅立ったあとがミュージカルのスタートなので入らなかったんですね。このハーイも含め、聞き過ぎるくらい聞いて、無意識に口ずさんでしまうのですが、頭の中でずっとぐるぐる続いてしまうので、しばらく歌わないようお互い気をつけています・・

のっぽさんはグラスホッパーが歌手デビュー、ミュージカルデビューということで、他の作品がないのが残念です。今は80歳を超えてるので、これから新作もないですかね。もったいない。もっといろいろダンスを見てみたかったです！！