
子猫時代は

なんだか儚くて

無事に大きくなって欲しいと願う

ある子猫の話

その子猫は昨日、虹の橋を渡りました。
新しいお母さんと過ごした時間はたったの10日程でした。







原因はパルボウイルス。
パルボに感染した子猫の死亡率は9割に近いと聞きます。
パルボの症状は「地獄絵図」だと言う人がいました。
嘔吐と下痢、高熱…
まだ生後1ヶ月の小さな子猫には耐え切れるものではありません。










だけど、子猫は頑張りました。
なぜなら子猫は新しいお母さんが大好きだったから。
そしてお母さんも、大好きになった子猫を助けたくて
最後まで諦めずに頑張りました。
入院中もぐったりしていた子猫でしたが、お母さんがお見舞いに来ると
力を振り絞って、這いずってお母さんにしがみつこうとしました。
お母さんのために 頑張って少しのごはんを食べた時は
先生から「1%の希望が見えた」と言われました。
痙攣を起こしたと病院から連絡があり
最後は家で過ごさせてあげようと家に連れて帰ると
子猫は嬉しそうに、少し遊ぶ仕草をしたそうです。
病院ではぐったり「ごめん寝」状態だったのに
猫らしくころんとして幸せそうに寝たそうです。










ここまで話を聞いた時、
私はたった1割でもパルボから生還した子猫がいることを思いました。
きっとこの子は助かる……と。







その願いは届かず、
その日、子猫は大好きなお家で大好きなお母さんの傍で静かに息を引き取りました。







詳しい経緯は知りませんが
その子猫は外猫から産まれ、保護していた方から譲り受けた様です。
母猫は野良だったのか、外飼いの猫だったのか…。
もしも母猫が適切にワクチンを受けていたなら
産まれた子猫にも抗体ができていたはず。
そして子猫には兄妹もいました。
パルボはとても感染力と生命力の強いウイルスです。
その子猫達にも新しい家族が出来ていたのでしょうか?
今でも猫を自由に外に出してる家庭はたくさんあります。
環境もあることで、そうして幸せに暮らしてる猫も、もちろんたくさんいます。
ただそれなら最低限、去勢避妊手術、そしてワクチンをして下さい。
それが自分の猫だけでなく、他の猫を守ることにもつながり、
そして
悲しい思いをする人も
いなくなるのだと思うのです。

全ての猫が幸せになるべきだから…
