どうしたことだろう。
家族、とりわけ妻としっくりいかない。
会話をするきっかけもないし、話しかけても「そう」で終わる。
一度癇癪を起こすとものすごく感情的になり、自制心どころか核融合反応が連鎖すすかごとく、身の回りのもの全てに憎しみををぶつけ、手当たり次第にものを投げつけてくる。
こうなると、話し合ってなだめようなんてのは無理なのだ。
しばらく、顔を合わせぬようにしている。
会話もしない。
いつもならば、花束でも買って与えると心開く妻であるが、その繰り返しでは成長はない。
まあ、退職し年金の支給もない身分。
私よりまだ少し若い妻は働いている。
「お前なんか、ぐうたらの、ひも野郎だ。出て行けってんだあ。早くいなくなれ」
千真のセリフはまるで、ごろつきかヤクザのセリフだ。
お里が知れるとはこのことだ。
数分ごとに「平常心であらねばならぬ。」「心穏やかであらねばならぬ。」「人を憎んだり、馬鹿にしたり、騙してはならぬ。」と自分に言い聞かせる。
心は真っ平らの水面のように保とう。
でも、今の平らな心は氷のように冷たく、夜空の無数の星々に照らされているが、闇の中の凪の入り江の静けさなのだ。
晴れ渡る青空と涼風が静かに波を寄せたりひいたりする穏やかな水面ではないのだ。
命の鼓動が感じられない。
家族、とりわけ妻としっくりいかない。
会話をするきっかけもないし、話しかけても「そう」で終わる。
一度癇癪を起こすとものすごく感情的になり、自制心どころか核融合反応が連鎖すすかごとく、身の回りのもの全てに憎しみををぶつけ、手当たり次第にものを投げつけてくる。
こうなると、話し合ってなだめようなんてのは無理なのだ。
しばらく、顔を合わせぬようにしている。
会話もしない。
いつもならば、花束でも買って与えると心開く妻であるが、その繰り返しでは成長はない。
まあ、退職し年金の支給もない身分。
私よりまだ少し若い妻は働いている。
「お前なんか、ぐうたらの、ひも野郎だ。出て行けってんだあ。早くいなくなれ」
千真のセリフはまるで、ごろつきかヤクザのセリフだ。
お里が知れるとはこのことだ。
数分ごとに「平常心であらねばならぬ。」「心穏やかであらねばならぬ。」「人を憎んだり、馬鹿にしたり、騙してはならぬ。」と自分に言い聞かせる。
心は真っ平らの水面のように保とう。
でも、今の平らな心は氷のように冷たく、夜空の無数の星々に照らされているが、闇の中の凪の入り江の静けさなのだ。
晴れ渡る青空と涼風が静かに波を寄せたりひいたりする穏やかな水面ではないのだ。
命の鼓動が感じられない。