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「人間の声」を聴く前に

プーランク「人間の声」を生でお楽しみいただく前に
ちょこっと聴きどころを紹介したいのですが...

まずプーランクの音楽は « moine et voyou » Claude Rostand
当時の批評家ロスタンが「僧侶と不良」が同居する、と形容したように
神聖な雰囲気を醸し出すかと思いきや破壊的だったりモダンな響きが交錯する作風。
とにかく器用で他の作曲家は元より、自身の作品、そして様々な音楽様式を滑り込ませるのもお手の物。

「人間の声」にも色んな引用ーオマージュが聴こえてきます。
取り分け有名なのが以下の2作品

(練習番号61番から)
「語り」の占める部分が多く、いかにもアリアと呼べるようなところは少ないのですが、この部分は結構長く歌っています。
「シベリウスの悲しいワルツ」を引用した部分は死の影が感じられる何とも言えない妖麗な部分。
動画はこちら

https://youtu.be/Iys6ZqDFerA



また、練習番号72番のje serais morte 「私 死んでいたかも」の後に逃げ場を失って身投げ寸前にニンフによって葦に変身する「シュリンクス」(ドビュッシー)が聴こえるのも印象的。

https://youtu.be/YEyKM13yf_4




Jazzや自身の宗教曲など盛りだくさん。
そういった点に注目しながら聴くのも面白いですよ!


📞説明なしにわかると思いますがお電話の呼び出し音はXylophoneで鳴らされます。

また81番から二人の飼い犬の話題になった時はワン ワン🐶🐶が聴こえます。
「鳥肌が立っちゃう!」というセリフの時は木管のトリルがゾワっとする感じを出していたり...(笑)

あと感情の起伏が鮮明に描き分けられているのでプーランク自身
「不安l’angoisse から 平穏calme もしくはその逆も急に移行する事」と原注しているように
一瞬一瞬で切り替わる表情もお楽しみに。

歌唱で特徴的なのは 「叫ぶように」「泣いて」という指示が多いし
オクターブの下降の跳躍が大切な言葉に当てられていたり
本当に胸が締め付けられそう!(涙)
folle
morte
vivre
fini
Je t’aime

リハーサルが楽しみな反面、泣いちゃいそうだ...


4/27は ハンカチをお忘れなく、ご来場お待ちしています!
https://festival.biwako-hall.or.jp/2019/
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