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ペレアスとメリザンド11 シシリエンヌ

昨日と今日は京響のみんなのコンサート本番でした。

指揮は太田弦さん。私のワガママなリクエストにも丁寧に応えてくださり
お陰様で良い公演となりました。




フランス音楽づくしのプログラム、

フォーレの「ペレアスとメリザンド」から
シシリエンヌも演奏しました。



もともとはモリエールのドタバタ喜劇「町人貴族」再演の戯曲として作曲された音楽。
主催者の事情で「町人貴族」は上演に至らなかったので、
結局チェロとピアノの作品として出版されました。

後にメーテルリンクの「ペレアスとメリザンド」のイギリス公演の戯曲として
無事、日の目をみることになりました。


「町人貴族」は王侯貴族の贅沢三昧な暮らしぶりと色恋沙汰がアイロニーたっぷりに描かれたモリエールの作品。
宮廷ダンスのレパートリーの一つとしてシシリエンヌ(シチリアーナ)が採用されたものと思われます

町人貴族はルイ14世の頃、
ペレアスとメリザンドは少し時代を遡って中世の封建制度
時代設定は違うもののいずれも扱う題材は王侯貴族の恋愛事情。

ルネサンスに起源する宮廷舞踊で声楽曲的旋律を持ち憂いを帯びた性格の舞曲・シシリエンヌ
フォーレならではのすれ違う声部の扱いが絶妙!流動的な付点のリズムが
メリザンドの儚い水溶性、ペレアスの優柔不断な人物像と見事にマッチしています。


現在演奏される組曲はフォーレの愛弟子ケックランによる小規模なアンサンブルアレンジをもとに
フォーレ自身が再オーケストレーションしたもの。
ちなみに最後から9小節目、Kの2小節目の2泊目、ハープ とチェロのLaはフラットが落ちています。

ハープ とフルートでオリジナルを演奏する事が多いので馴染みのある作品。
演奏の際はシシリエンヌのリズムをきっちり扱い、舞曲のキャラクターを明確にする事が大切だと思います。
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