ハル★ムジカ ~片貝晴美の・ジャズと歌と幸せ時間~

ある日、ひょっこり現れた★ジャズシンガーでヴォーカル講師な片貝晴美が綴る、日々のあれこれとライブ情報。

ななつ星プロジェクト

2021年01月19日 | おんがくなこと
1/17日に公開になりました、私が作曲しました曲「ななつぼし」。



この曲には逸話があります。
2/13日に東(つま)霧島神社で、都城のななつ星プロジェクトに合わせて
コロナで式をあげられなかった方々の神前結婚式があり、
ウェディング演奏させていただくのですが、この曲は式の後、光を点灯するタイミングで生演奏予定なんです。
説明すると、こんなわけなんです。

「ななつぼし」
作詞 : 島せいいち、片貝晴美、渡邊真美
作曲・編曲、歌、動画作成 : 片貝晴美

「宮崎県都城市と、その周辺の神社を繋いでゆくと、北斗七星の形になる…」

それを発見・研究していたのがイワクラ会(大阪に本部を持つ)理事の谷口実智代さん。
惜しくも8年前に胃がんで亡くなった彼女の意志を継ぎ、
また、太古の昔に思いを馳せロマンを抱き、
「ななつぼしプロジェクト」として関係者や偶耳にした人々が新たに立ち上げた。
この曲は、そんな人々の谷口さんへの思いや磐座へ寄せる思いがたくさん詰まった曲。






イワクラとは、『神の降りる石』と呼ばれる『巨石』の事だ。
『母智丘神社の陰陽石』もこれにあたる。

谷口さんは、当初は研究ではなく趣味として、民俗芸能研究家の故・鳥集忠男先生の著書を見ながら、諸県の巨石を巡る旅をし、行った場所には地図上に印を付け、最終的には『巨石マップ』のようなものが作れたらいいなぁ~という思いで楽しんでいた。

しかし、印をよく見ると、ある星座の形が浮かび上がって来たことに気付いた…。
それが、『北斗七星』だったのだ。

この北斗七星を形成する神社は

★皇子原神社(高原町)
★霞神社(高原町)
★東霧島神社(高崎町)
★池之原(山田町)
★母智丘神社(横市町)
★高之峰(財部町)
★住吉神社(末吉町)

そして、これらの神社に共通しているのが……

●小高い丘にある
●山頂部及びその付近にイワクラを持つ
●高千穂の峰が見える

この事から、谷口さんは次のように推測。

「北斗七星を形成しているイワクラは、高千穂の峰を意識して配置されたもの……つまり、高千穂の峰を対象にした巨石信仰の表れではないか。

山岳祭祀の祭場で高千穂の峰の拝殿なのか…、もしくは火山に対する祈りを石に込めて捧げる場所なのでは。」

これには2つの説があり、

「高千穂の峰は豊かな水を育む恵みの山だが、怒り狂う火の山としての一面も持ち合わせており、容赦なくふもとの村を襲っていたかもしれない。
北斗七星は『柄杓型』をしている事が特徴。
この星の柄杓は、高千穂の峰の方角を向いており、柄杓の右側には『大淀川』が流れている。
柄杓の中の位置を見てみると、何と『御池』が入っている。
それが星の柄杓で大淀川の水をすくい、汲んだ水(御池)を高千穂の峰にかけようとしているように見えるではないか!
火の勢いを鎮めようという願いが込められていたのではないかと考えられる。」

もう1つの説は、

「北斗七星と言えば、中国道教の『反閇(へんばい)』を連想させる。
反閇とは、陰陽道等でも用いられる歩行術で、北斗七星の形を作るように歩く事で、厄よけ・魔除け・安全祈願の効果があるとされている。
つまり、高千穂の峰の火の力と、大淀川の水の力をコントロールする為に、地霊鎮めの呪法を用いて、この位置に北斗七星を描いたと見る事も出来る。」

しかし、この呪法を用いる……すなわち、道教などの妙見信仰に由来するものと仮定した場合、北極星に相当する物がどこかにあるはず。
妙見信仰では『北極星=妙見菩薩』という考えであり、妙見(北極星)の加護を得て、その土地を守護する為の結界を施すはずなのだ。

そこで、北極星に相当する物を天体図と重ねて探してみると、若干のズレはあるが、『高千穂の峰』がそれに当たるのではないかと推測した。

霧島山麓に住む者にとって、全宇宙の象徴『北極星』を連想させるものは『高千穂の峰』以外考えにくいだろう。

更に、北極星を高千穂峰とした時、もうひとつ北斗七星以外に見えてきた景色があった。

夜空には星や星座以外に、川もある。
その1つに、北極星をかすめて流れる『ミルキー・ウェイ』……通称『天の川』と呼ばれるものがあるが、天体図のそれを地上に照らし合わせてみたら、そこには『天降川(あもりがわ)』がある!
まさに 『天から降りてきた川』。

考古学的にはまだ実証されていないが、この説には「今」をこの地で生きる者にとって、ロマン、夢がある。
この「磐座」に魅せられ追いかけた一人の女性、谷口実智代さんを想い、私達も一緒に「ななつぼし」に願いをかけよう。

●参考にさせていただいた文献●

■都城・噂の真相!!「都城に輝く北斗七星の謎!!」(都城市情報サイト『きりフォー.net』)

●猫ばす(谷口さん)の写真は

『クリム』
(生活協同組合連合会コープ九州事業部連合発行)2009年8月号

『rapia』
(宮日文化情報センター発行)発行年不詳8月号

取材時のものを使用させて頂いています。

猫ばす(谷口実智代)さんは、平成24年4月にななつの星のもとに旅立たれました。

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「ななつぼし」

見えますか ななつの光
あなたが命かけて 見付けてくれた
心の願いを叶えてくれる
そう みんなのなかに宿る・・・
いにしえからの贈り物
地上の星

見えますか ななつの光
みんながふるさと想う 絆の深さ
心の平和を見守ってくれる
そう みんなのなかに宿る・・・
いにしえからのメッセージ
地上の星

見えますよ ななつの光
あなたの命と希望 みんなで繋ごう
光の彼方へ 導いてくれる
そう あなたのなかに宿る・・・
いにしえからの聖なる祈り
地上の星

☆···☆···☆···☆···☆···☆··☆



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