覚せい剤の個人輸入（比企郡）

平成２６年（わ）第１１８９号　

蜂谷 弘（７２）

覚せい剤取締法違反（変更後の訴因、覚せい剤取締法違反、関税法違反）

【概要】
営利目的で覚せい剤（約５００グラム）を中国から密輸した事件です。
争点は、量刑とされています。

弁護人は被告人が密輸した覚せい剤の量が、同種事案としては多くないこと、組織性が低い、すなわち個人商店の様な組織態様であることを斟酌せよと主張します。
また、被告人の華々しい薬物関係の7件の前科のうち５件は単純所持と自己使用である事を強調します。（つまり、２件は営利目的所持だということです）

【犯行動機】
妻の連れ子（養子縁組済み）の大学（中退）の奨学金他の学費返済と将来への不安を理由に挙げます。
中国の知人から「代金は後払いで良いから」と犯行を持ちかけられたとも述べています。

自身の住所でなく、他人の住所を薬物の受け取り場所に指定する手口も中国の知人の指南です。

犯行直前の数ヶ月間に、頻繁に中国へ渡航しますが、この費用も中国側に借りた（提供を受けた）と述べますので、別な経緯を邪推してしまいます。（中国側組織の情報は供述を拒んでいます）

この様に精力的に国外まで出張するなど、輸入に関する仕事をこなしながら、生活保護を受給していました。
また、逮捕時には妻と自家用車で移動している様子が警察による被告人の行動確認記録に残っています。
ですので熊谷市の杜撰な生活保護支給の実態が疑われます。生活保護で生活を保障されながら、将来が不安て何なのさ？
ついでに妻は、運転代行のアルバイトで稼働していると述べますが、きちんと収入を熊谷市へ申告しているのでしょうか。

【泳がされていた？】
どういう経緯かは、（私は）未確認ですが、被告人の犯行計画が警察に察知され、先述の通り行動確認されていました。
ですから、宅配便で送られた、薬物の受け取りから逮捕までの一部始終が、ドラマの一場面の様に写真撮影され証拠に残っています。

【組織性】
弁護人が量刑に反映せよと、主張する組織性ですが、この種の非合法薬物のマーケットに被告人が個人で参入する事にリスクは無いのでしょうか。（縄張り的な何か）
日本側にも何らかの後ろ盾が有るのではないかと，思えてなりません。