女子生徒に肩を揉ませた高校教師（川口）

平成２８年（わ）第５９４号等  

日吉 邦夫　

強制わいせつ

【被告人質問より】
被告人は高校教師、運動部顧問という立場を利用して、女子生徒に肩をもませていた様です。

自身が勤務する高校の運動部の男子顧問（同部の女子は女性教師が顧問）を務めていましたが、練習中に女子生徒に肩揉みさせた事に関しては（今にして思えば）不適切だったと述べる一方、女生徒のユニフォーム内に手を入れて臀部に触れた行為や保護者にキスを迫ったわいせつ行為等は頑に否定しています。

被告人の弁によれば、赴任当時にはクラスの半数が遅刻する様な荒んだ学校で、スポーツの指導を通して生徒の意識改革を図ったという聖人君子の様な熱血教師に、何故に本件のわいせつ疑惑があるのでしょうか。
被告人の尽力の結果、学校内の荒廃は様子は劇的に改善するとともに、部活動の成績も目標としていたインターハイ出場を（女子運動部は）果たす等の成果を上げていた様です。
もっとも、被告人が顧問を務めていた男子運動部に於いてはインターハイ出場を果たしていませんが、自身が指導していない女子運動部の成績まで自身の功績の如く語る被告人です。

注：運動部の名称に関しては秘匿決定されている様です。法廷では公然の秘密とも言えないほど、ポロポロと不用意に名称が聞こえてきます。

【否認】
保護者にキスを迫った事件に関して、逮捕当時は容疑を否認していました。
飲酒の影響で記憶が無い、事件から日数が経過しての逮捕だったので、もう覚えていない、との理由です。

その後勾留中に、当時の記憶を改めて一つ一つ思いだしたとして、現在も否認しています。
さて、酔っ払った時の記憶がそんなに都合よく蘇る事があるのでしょうか。
普通の場合、酔っ払ってどうやって帰ってきたかわからない時はいくら思い出そうとしても思い出せないものです。

【肩揉み係】
運動部の男子顧問を務めていた被告人には、各学年に何故か特定の女子の「肩揉み係」が居たと言います。
その選定にあたり、候補者として名前が上がった女性徒を「○○は胸が小さいから駄目だ」と言ったという話が（被告人はもちろん否定しますが）聞こえて来ます。
そもそも男子だとしても、教育者の倫理観としては少なからず問題だと思うぞ。