股間に穴空きのパンツ（湘南新宿ライン）

平成２６年（わ）第１３５８号　

胸永 悟　（５９）

公衆に著しく迷惑をかける暴力的行為の防止に関する条例違反、埼玉県迷惑行為防止条例違反

【概要】
吹田市在住の生活保護受給者（うつ病）は２０年来音信不通だった実姉に会おうと思い立ち夜行バスで関東圏へ移動、姉が居住する（筈）の町田で漫画喫茶に寝泊まりしながら姉との邂逅を待ちましたが叶わず、自宅へ帰る前に埼玉を観光しようと新宿から湘南新宿ラインに乗車してその車内（赤羽－浦和）で2件のわいせつ事件を起こしました。新宿の入札時刻が午後５時頃ですから、夜間に埼玉の何処を観光しようと考えていたのでしょうか。

上京の目的だった姉の連絡先は分からないと言います。
姉に会えなかったショックで痴漢をしてしまったと言いますが、何の手がかりも連絡先も分からず姉に合えると思えるポジティブさは別の事に生かした方が良いと思います。

被告人は犯行時に股間部分に穴を開けたボクサーパンツを着用していました。
前空きでなく前閉じを購入してしまったので、トイレに行き易いように自分で穴を開けたと弁解しています。
パンツの写真が証拠提出されていますが、オッサンのパンツは見たくないよなあ。
仕事上見なければならない判事や検事が気の毒です。（苦笑して居た様に見えました）

被告人の犯行態様は被害女性（２０）の体に、自己の陰茎を押し当て上下させるものなのでその行為のために加工したことが疑われます。

きちんと受け応えはしますが、被告人の弁解は詭弁的でにわかには信じられない印象です。

【判決】
懲役４月 執行猶予３年

被告人には同種の罰金前科（平成２５年６月、３０万円）がありました。
前回も埼玉県まで遠征して（西川口－川口）の痴漢行為でした。
犯行には自身のうつ病が何らかの影響を及ぼしている可能性があると弁解を述べる一方。
「またムラムラしたらどうするのですか」との判事の問いには、
普段はうつ病で（病床に）臥せっているのでムラムラすることは無い、とうつ病との関係を自ら否定しています。
先に詭弁と評したのは万事がこんな感じの答弁だからです。