海岸に上陸する陸上自衛隊の水陸両用車(北海道天塩町で、防衛省提供)
陸上自衛隊が北海道と長崎県で、離島防衛や武力攻撃と判断できないグレーゾーン事態を想定した大規模な演習・訓練を行っている。新型コロナウイルスが感染を広げる中でも、日本周辺では中国の挑発的な行動は続いており、部隊を迅速に展開する能力を維持・向上させる狙いがある。
長崎県での訓練では、第15即応機動連隊(香川県)などの隊員らが、高速道路を時速100キロ・メートルで走行できる16式機動戦闘車(MCV)で福岡・博多港に移動。民間フェリーで対馬へと渡り、沿岸監視や武装工作員への対処訓練を積んでいる。
中国は近年、尖閣諸島を含む日本周辺での活動を活発化させており、南西諸島の防衛力強化は急務となっている。陸自幹部は「機動展開訓練の練度を上げることが、抑止力の向上に結びつく」としている。
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