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チャン・ドクヒ（イ・ヘスク）
ドラマは”敵役”の出来次第で評価が変わると言っても過言じゃない。”敵役”に過剰の期待をこめる韓国ドラマにあってはなおのことだ。
チャン・ドクヒを演じるイ・ヘスクとは若い頃のイ・ヨンエの出ていた「北の駅から」以来、あらゆるドラマで見かけてきた。
悪役、善良な役、何をやらせても達者にこなす。悪役の時の方が凄みが出てちょっと怖いかな…。
いちいち取り上げないが、ペ・ヨンジュンが出演して大きな話題となった学園音楽ドラマ「ドリームハイ」で、キム・スヒョン演じる
ソン・サムドンの母親役で登場した。田舎訛りで一見とろそうに見えながら息子をしっかり理解している。そのへんを軽妙に演じ、少ない出番ながら強い印象を残した。
このドラマではもっとも十八番とする悪女役で彼女は登場している。
宝石会社社長のパク・スンサンは順調に会社を成長させてきたが、家庭にあってはトラブルを抱えていた。
スンサンの正妻を追い出し、内縁関係の妻チャン・ドクヒが息子を連れてパク家に入り込んで来た。それからふた時代が流れている。
スンサンはドクヒが訴えた通り、正妻の浮気を認めて追い出したが、長男のヒョンスは家に残した。
それが気に入らないドクヒは継母の怖さを植え付けながらヒョンスを育てあげた。結果、ヒョンスはドクヒの望みどおり宝石にかかわらずに大学を出て、スンサンやドクヒの要求に沿ってソン・ユナと政略結婚した。
ドクヒにすればパク家長男のヒョンスの顔を立てながら、会社経営にタッチさせないのが狙いだった。自分がお腹を痛めて産んだヒョンジュン以外、業務の現場からヒョンスやヒョンテ（三男）を遠ざけさせているのはそのためだった。
しかし、スンサンには少し異なる思惑があるようだった。事あるごとに正妻の除籍と入籍を要求するドクヒに対し、何十年に渡って拒み続けているのはそのせいもありそうだった。
宝石デザイナーをヒョンジュン（次男）の嫁に迎え、ヒョンジュンをスンサンの後継に据える時がきたと戦略を練り始めたところに、ヒョンスの嫁がひょっこり戻ってきた。ヒョンスのことなど夫と思わず、勝手気ままに世界旅行を楽しんでいるはずのソン・ユナだった。
周囲の誰の目にもそう映った彼女だったが、じつはソン・ユナに変装したチョン・モンヒだった。
そこからドラマは展開を早めていく。
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