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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/39/73c552c6dc0fa5945dadfd5db8f5f9fa.jpg)
ホジュンの処罰は恭嬪によってヤン・イエスに任された。
ヤン・イエス以下、内医院の医官、医女が見守る中、ホジュン処罰の準備に入った。
「処罰の理由は分かっているな」
ホジュンは応じた。
「分かっています」
ヤン・イエスに対し、一点の曇りもない表情で対している。やれるだけのことはやった。命の恐れはあれど、王との約束の期限を守れなかっただけのこと、ヤン・イエスに対し何ひとつ臆するものはない。
イエジンとソヒョンがホジュンの処罰に恐れおののく中、必要以上の弁明をせず黙していたのはそのためだった。
ヤン・イエスにはそんなホジュンが不敵で小癪と見えたかもしれない。
処刑台が館を結ぶ通路に運ばれてくる。椅子が置かれ、次に台座が置かれた。台座を覆った布が取り払われた瞬間、イエジンとソヒョンは顔を強張らせた。ホジュンの顔にも恐怖が覗いた。
覆いの下から出てきたのは鋭い刃先を隠した大きな裁断刀だったからだ。
「その下に右手を置け」
刑の執行役はホジュンを快く思っていない内医院の判官キム・ウンテクだ。
ウンテクは薄笑いを浮かべた。
「腕を入れろ。早く」
ホジュンは腕を震わせながら裁断刀の下に入れた。裁断刀の取っ手を両手で握り気合を入れた。振り上げた。
その瞬間、金切り声があがった。
「お助けを!」
辺りに緊張が走り、ウンテクの手も止まった。
「お許しください!」
ヤン・イエスとホジュンの間にイエジンが飛び出してきた。
「どうかホジュン先生をお許しください。精一杯治療を行いました。どうかお許しください」
イエジンはヤン・イエスの前にひれ伏した。額を地面にこすりつけるようにしてホジュンの許しを請う。
「お前ごときの出る幕じゃない。引っ込んでろ!」
ウンテクはイエジンを怒鳴りつけた。
しかし、イエジンはウンテクの言葉にかまわず許しを請う。必死にお許しを訴える。
「お願いです。ホジュン先生を許してください」
ヤン・イエスは横を向いて聞く耳を持たない。
「ええい、何をしてる。この女を早く追っ払え!」
ウンテクは内医院の医女に命じた。
「そっちの医女もだ」
イエジンたちは抗いも空しくその場から引き離されてしまった。
処刑がやり直されようとした時、今度は処刑の停止を求める男たちの声が聞こえてきた。やってきたのはキム判官と恵民署(ヘーミンソ)の医官たちだった。
「ホジュン参奉の処刑をとりやめなさい」
キム判官がヤン・イエスの前に立ちはだかった。ウンテクに命じた。
「ホジュンの手をどかせなさい」
「私を無視するのか」
ヤン・イエスが言った。
「恭嬪様の命を受けて行おうとしている。あなたが何を言おうとこれは変えられない」
「そこを何とか」
「口出しをするな。ホジュンは4日で治せる顔面麻痺を治せず、内医院の誇りと名誉を傷つけた。詫びようもない汚点だ」
キム・マンギョンが言った。
「恭嬪様へのお詫びなら私がする」
「反胃は不治の病だ。私はホジュンの診療簿を見たが、灸を使って実に不可解な治療法で行っていた。許しがたいものだった。あんな治療で反胃は治せない。私と内医院の医術に対する侮辱以外の何ものでもない」
「私は見ました」
ホジュンが毅然と声を上げた。
「私は師匠が反胃を治すところをこの目で見ました」
この言葉にヤン・イエスは表情を変えた。
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