慶州は新羅の都だったため市内のいたるところに遺跡が点在するのだ。
王朝が交代するたびに前王朝の資産を破壊してきたので、
現在では当時の姿を残している物は少なく、由来の分からなくなったものも多いのだそうだ。
でも、慶州の至るところにある発掘品はかつての栄華がよく分かるものが多い。
そのために慶州は街全体が世界遺産として登録されている。
その慶州の雰囲気を保つために
慶州の建物には瓦屋根を付けることが決められているそうだ。
慶州に入るトールゲートにも付けられているけれど
ガソリンスタンドの屋根にも瓦屋根が付けられている。
またアパートの高さも5階建て以上のものを建ててはいけないそうで、
そういえば慶州の市内でも高い建物は見かけない。
釜山の高層アパートを見慣れた目にはホントに静かでのどかな町並みに写る。
慶州は韓国の学校の修学旅行先として選ばれることが多いようだ。
ま、釜山からは近いので修学旅行ではないかもしれないけれど、ソウルからだと結構遠いので
それもいいかもしれない。
こんなに遺跡があるので、あちこち見て回ろうと思うとタクシーを利用したりツアーで行くのがいいかも。
慶州の中心部にも遺跡がある。
その一つが大陵苑(テヌンウォン 대릉원)だ。
ここは古墳がたくさんある公園で、特に中が公開されている天馬塚(チョンマチョン 천마총)が有名。
円墳なのだけれど、古墳の構造が分かるように展示を工夫してある。
出土したものの中の金冠は純金で他の古墳から出土したものより大きくて豪華なのだそうだ。
この他にも、セン星台(チョムソンデ)という東洋最古とされる天文台とか
雁鴨池(안압지 アナプチ)という庭園とか
5~6世紀の遺跡が散らばっている。
時代からすると日本では奈良時代。
奈良に行ったことのある人は分かると思うが、慶州の雰囲気は奈良に似ている。
ナラって言う言葉は、韓国語で「国」と言う意味。
そこから「奈良」と名付けられたという説もあるそうだが、慶州に行くとそれも納得してしまう。