すずきあずさが被災地で子供達に語って聞かせたお話が基になって生まれた、作者初の童話「希望の王子」が、2011年7月7日に完結した。
震災後の東北地方に2ヶ月に渡って、心療内科の看護師として被災地支援のために赴いたすずきは、様々な境遇にある子供達に接したという。
例えば1人の少女は母親を亡くして、自分が生き残ったことに罪悪感を抱いており、楽しいことがあってつい自分が笑ってしまったことにまた、罪悪感を重ねていた。
そんな少女にすずきは罪悪感を持つべきでないとは決して言わない。罪悪感すら、亡くなった母親と少女をつなぐ絆として、大切な気持ちであると話し、少女を抱きしめる様に接したという。
今回の作品は、直接大震災や津波のことを語っていない。すずきが見た現実があまりに圧倒的であり、例え童話の世界とはいえ、大自然の猛威を安易に克服する話を語れなかったからだ。結果的に童話世界での破滅は回避されたが、それは偶然の出来事によって回避されたのであり、主人公の王子が成し遂げたことではなかった。
ただ、王子がしたことは、どんな破滅的な状況でも希望を失わないこと。これこそがすずきが子供達に伝えたかったメッセージだった。
震災後の東北地方に2ヶ月に渡って、心療内科の看護師として被災地支援のために赴いたすずきは、様々な境遇にある子供達に接したという。
例えば1人の少女は母親を亡くして、自分が生き残ったことに罪悪感を抱いており、楽しいことがあってつい自分が笑ってしまったことにまた、罪悪感を重ねていた。
そんな少女にすずきは罪悪感を持つべきでないとは決して言わない。罪悪感すら、亡くなった母親と少女をつなぐ絆として、大切な気持ちであると話し、少女を抱きしめる様に接したという。
今回の作品は、直接大震災や津波のことを語っていない。すずきが見た現実があまりに圧倒的であり、例え童話の世界とはいえ、大自然の猛威を安易に克服する話を語れなかったからだ。結果的に童話世界での破滅は回避されたが、それは偶然の出来事によって回避されたのであり、主人公の王子が成し遂げたことではなかった。
ただ、王子がしたことは、どんな破滅的な状況でも希望を失わないこと。これこそがすずきが子供達に伝えたかったメッセージだった。