南アルプス市 市議選候補、ひきたのブログ

ひきたの政策(7:コロナ禍の向こうの未来をつかみます)

 選挙戦最終日、最後のお願いです。
 どうか、みなさんの切実な願いが込められた一票を、ひきたにお預け下さい。
 必ず、南アルプス市の遅れを取り戻し、未来の日本のふるさとを、ここにつくってみせます。

 

 最終日の政策は、いまみなさんを最も脅かしている「新型コロナウイルス」についてお話したいと思います。


■7-1:新型コロナの第三波が来ています。

 新型コロナウイルス(COVID-19、SARS-CoV-2)感染流行の第三波がはっきりと観測され始めました。
 残念ながら予想通り、気温と湿度が下がるにつれて、感染者が急増しています。
 大都市圏はもとより、山梨県でも、人口当たりの感染者数としては全国でも上位の数字が出てきています。

 これまで、4月には第一波、8月には第二波が来ましたが、今度の第三波は間違いなくそれを上回る感染規模になります。
 これまで国内ではあまり主流になっていなかった、欧米で変異した強毒型のウイルスが増える展開、季節性インフルエンザとの同時流行、それらによる医療体制のパンク、といった心配があります。

 どうかお体を大切に、お気をつけてお過ごしください。
 マスク、手洗い、3密回避についてはみなさん特にご注意なさっておられるでしょうが、それに加えて屋内の換気を、ぜひ普段以上に行っていただくよう、お願いいたします。

 明日の投票日、投票所にお越しの際も、マスクは鼻までしっかりと。
 他の方と距離をとって、投票していただければ幸いです。
 消毒液のご用意や、換気については選挙事務の方がちゃんと準備されていますので、ご心配なく。


■7-2:現場の方々に敬意と感謝を表します。

 コロナ対策としては、日本政府の対応が感染拡大防止に役立っている、あるいは日本人はすでに集団免疫を獲得している、とする論調も見られますが、おそらく誤解だろうと私は考えています。
 アジア系の人はまだ死亡率が低い、ということは言えるかもしれませんが、結局は、医療現場の最前線で戦っておられる方々や、介護・福祉の現場で神経をとがらせて守備に努めておられる方々の努力によって、いまは他国よりもいくらか良好な均衡が保たれている、というのが正直なところではないでしょうか。

 コロナウイルスはRNA(リボ核酸)の1本鎖からなっており、きわめて変異しやすく、その性質を「つかまえる」ことが難しい病原体です。
 4月になんとか食い止められた時のウイルスと、その後アメリカなどで猛威をふるったウイルスは、別物と言えるほど性質が変わってしまっています(下の系統樹図はnextstrain.comから。青がアジアでの検出株、赤が北米、黄が欧州)。
 ですから、開発されたワクチンも、今後継続的な効果が期待できるかどうかは全く不明です。むしろ、ワクチンによる味覚・嗅覚などへの副作用が無いことを、しっかり確かめていただきたいと願っています。

 今後、コロナ禍が「いつ収束するか(感染に歯止めがかかるか)」については、2年という意見もあれば、地球人口の2割以上が感染するまで収束しないという説もあり、確からしい見通しがほとんどありません。
 収束ではなく「終息するか」ということで言えば、私たちが生きているうちにすら、終息しないと考えるべきかもしれません。
 100年前にスペイン風邪として世界で5000万人以上の命をうばったインフルエンザウイルスが、形を変えながら季節性インフルエンザとして毎年流行し、今も新型コロナウイルス以上の犠牲者を出していることを考えると、残念ながらありえることです。


■7-3:コロナ以後の、新たな日常。

 このような100年に1度の状況にあって判断を下していくのは、大変難しいことです。
 けれど、変わってしまった社会のあり様にあわせて、生き方、働き方を可能な範囲で変えることは避けられません。
 これが「新たな日常」なのですから。

 堺市では、市役所ウェブサイトに、コロナ禍に関係するたくさんの施策を一覧できるようにしています。規模の大きい自治体とはいえ、非常に意欲的なお仕事です。
 南アルプス市でも、まずコロナ禍関係の国・県・市の施策をもう少し整理することは必要でしょう。

 そして、ほんの少しではありますが、コロナ禍のおかげで良い影響が生じている面もあります。
 巣ごもり需要や、テイクアウト・ドライブスルー需要をうまくキャッチした産業は業績をのばしました。
 大企業や、先進的な職場では、テレワークが一気に普及しました。
 イベントや会議は、オンラインで行うことが今後も増えるでしょう。


 これらは、もう少し先だろうと予想されていた未来が、突然走り出して勢いよくぶつかってきたようなものです。
 ぶつかられた私たちは痛みに目を回しますが、ぶつかられただけで終わるか、これをチャンスとして未来をつかむかは、それぞれの判断に委ねられています。


■7-4:飛んできた未来をつかみましょう。

 たとえば、首都圏でテレワークに慣れてきた人の中には、もはや1週間に1度だけ東京の会社に出社するだけなので、いっそ首都圏に隣接する山梨に移住しようか、とまで考えている人も出てきています。1年前にはほとんどなかった動きです。


 もちろん、南アルプス市の中にも、テレワークで働く環境をすでに活用していたり、導入を検討されている事業者の方がいらっしゃいます。
 感染症対策を徹底することはもちろんですが、この機会にそうした人々のニーズに応えて、南アルプス市で美しい自然に囲まれた「新しいコロナ後の生活」を、他の自治体に先駆けて提案していくことはできないでしょうか。

 国は、早くも来年度から、テレワークで東京の仕事を続けつつ地方に移住した人に最大100万円を交付し、あわせて地方でIT(情報技術)関連の事業を立ち上げた場合は最大300万円とすることを打ち出しています(9月25日付、日経新聞)。
 地方公共団体が住民のテレワーク環境を整えるための交付金制度も新設し、費用の最大4分の3を助成するとのことです。
 是非とも、これにあわせた施策を、急ぎ検討して南アルプス市方式の人材獲得・財源確保につなげましょう。

 あるいは小規模な自治体の中には、コロナ禍をきっかけに、各家庭へデジタル機器を普及させ、少ない職員で今後の福祉事業などを推し進める力にしようと検討しているところも、いくつかあります。
 南アルプス市で行うとすれば、どのような形が適しているのか、果たして効果があるのか。

 こうした、「未来をつかむ」ための議論を、12月議会から早速始めたいと考えています。

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