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世界の中心とはいったいどこか。_ネタが無いので映画評を

2005年06月16日 | きまぐれ映画批評


水曜日は休みでして、ガス屋さんがきて工事をするというのでとなりでつきそっておりました。

あまりにもヒマだったので、茶の間でテレビでも見ようかとしていると、そこに「世界の中心で、愛をさけぶ」のDVD(スペシャル・エディション)がおいてありました。

まあ、これでも見るかと見てみたわけで。

ストーリーは大まかに知っていたし、ドラマもチョコチョコ見たので(綾瀬はるか萌え)期待も無かったわけですが、いがいと面白かったですねえ。

柴咲コウは映画オリジナルキャラだとかいうことも知ってたので柴咲が邪魔かと思いきや、ラストではすっかり柴崎に感情移入して目頭が不覚にも熱く。

とはいえ、亜紀役の長澤まさみがバツグンでしたな。サクは森山未來、大沢たかおともに似てなくもなかった(ドラマの山田孝之と緒方直人よりは似てる)けれど、長澤まさみの存在感が光っておりました。

ラジオの深夜放送。ダブルラジカセ。高くてなかなか買えないウォークマン。カセットテープにメッセージ。ブランコ。110フィルム。夏休みの親に内緒の冒険。
舞台となった1986年の雰囲気が、丹念に描き出され、わたし自身の記憶(中学生でしたが)と重なる。
2003年は台風。1986年は晴れ。この対比の効果もうまい。

正直、不治の病ってどうよ。という気もする。
そこに、長澤まさみのカセットテープから聞こえる声が勝敗(何の?)をにぎるわけだが、お見事!でした。
「どうしてかなぁ。眠れないの。明日が来るのが怖くて眠れないの。わたし、もうすぐ死ぬと思う」
キターって感じですっかりやられてしまった。
演技や存在感では圧倒的に柴咲コウにおよばない長澤まさみだが、”声”の力には確かなものを感じる。最近ではNTTのCMなんかで見かける長澤まさみだが、いい声をもっているのでそれを生かした仕事をしてくれればなあと願う。

サクのほうは、(読んでないけど)原作よりも何ももっていない少年としてえがかれているんじゃないかと感じる。成績もよく、スポーツ万能で人気者。芸能界からもスカウトがくるような美少女となぜ恋ができるのか、最後までよくわからない。余命が少ないことを承知の上で、台風の中を亜紀を連れ出そうとするのも、婚姻届をもってくるのも、ちょっと「そんなんでいいのか?そういうのってシビれる??」と疑問がのこる。(ドラマに比べれば時間が足りなくて展開が急すぎる)大人になれば亜紀のこと忘れてるし、思い出すとこんどは婚約者のこと忘れてるし。
世界の中心のはずのエアーズロック(ウルル)にはたどり着けないし。(これは撮影許可が下りなかったからじゃないかと邪推)じゃあ、いったい世界の中心ってどこよ。サクは愛をいつさけんだんだ?
まあそもそも「恋するソクラテス」だったのをエヴァ好き(想像)の編集者(敏腕)の提案でつけた「世界の中心で、愛をさけぶ」というタイトルなので、このなぞは解けなくてもかまわないけど。

さて、結論としては、良かった。前半の1986年の作りこみと長澤まさみの声が。
あ、あとクドカンも出てたね。DJの渡辺美里も。柴咲コウも泣かせてくれたし。
オススメ度☆☆☆☆。
ただし、「セカチュー」って略すのは「ピカチュー」みたいなのでやめたほうがいい。



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