えっと、ひまだったので親父にまた農家戸別補償と米粉米のハナシを振ってみた。
農家戸別補償おさらい
役所に登録申請して減反率を達成した場合、1反(10アール=1000平方メートル=300坪)あたり1万5千円を補償する制度。ただし、減反分は休耕しなくても米以外の小麦や大豆などに転作したり、飼料米や米粉米として供出してもいい。米粉米は親父曰く1袋300円だが、米粉米に転作した場合は転作地1反あたり8万円の補償が受けられる。(ソースはすべてウチの親父)
役所に登録申請して減反率を達成した場合、1反(10アール=1000平方メートル=300坪)あたり1万5千円を補償する制度。ただし、減反分は休耕しなくても米以外の小麦や大豆などに転作したり、飼料米や米粉米として供出してもいい。米粉米は親父曰く1袋300円だが、米粉米に転作した場合は転作地1反あたり8万円の補償が受けられる。(ソースはすべてウチの親父)
で、我家は2町3反の田んぼがある。ここらの減反率は26%ほどなので、戸別補償を受けるためには約6反を減反する必要がある。さらに、自分ちで食べる分を自給米と称して1反減じられるので、2町3反のうち、補償の対象となるのは1町6反。つまり、我が家が受けられる補償額は、1町6反×1万5千円=24万円となる。
米の値段は毎年違うが、ここ最近の農協の買取価格は1袋(30kg)平均6千円。1反当たりの収量は我家の場合で平均15袋。減反せずに米を作った場合の収入は、6反×15袋×6千円=54万円。
このままでは30万円の赤字。
米の値段は毎年違うが、ここ最近の農協の買取価格は1袋(30kg)平均6千円。1反当たりの収量は我家の場合で平均15袋。減反せずに米を作った場合の収入は、6反×15袋×6千円=54万円。
このままでは30万円の赤字。
そこで、6反分の90袋をすべて米粉米として供出すると、90袋×300円=2万7千円に加えて、6反×8万円=48万円の米粉米補償がつき、前述の24万円とあわせて74万7千円となり、減反せずに戸別補償を受け取らなかった場合と比べて20万7千円のプラスとなる。2町2反での計算なので1反あたり9409円のプラスという計算が成り立つ。
あれ?先日の親父の話では1反あたり5000円のプラスだったから約2倍になってる?
ちょっとややこしいけど、我家の場合は例年減反せずに約100袋を自主流通米(かっせ米)として農協を通さずに直接消費者にお買い上げいただいているので、その場合は1袋6千円じゃなくて6500円で販売している。
ので、減反した場合より10袋を農協供出より500円高く売れ、10袋×500円+90袋×6500円=59万円。これでいくと、前述の20万7千円のプラスは15万7千円のプラスとなり、1反あたり7136円のプラスという計算になり、やっぱりおやじの計算より4割ほど多い。
これは、もし、自主流通米を従来の500円上乗せでなく1000円上乗せで販売したとしたら、さらに5万円プラスが減るので10万7千円のプラスで、1反あたり4863円のプラスになるわけで、これが前回の計算上もっとも甘く見積もった場合のハナシというわけ。
ので、減反した場合より10袋を農協供出より500円高く売れ、10袋×500円+90袋×6500円=59万円。これでいくと、前述の20万7千円のプラスは15万7千円のプラスとなり、1反あたり7136円のプラスという計算になり、やっぱりおやじの計算より4割ほど多い。
これは、もし、自主流通米を従来の500円上乗せでなく1000円上乗せで販売したとしたら、さらに5万円プラスが減るので10万7千円のプラスで、1反あたり4863円のプラスになるわけで、これが前回の計算上もっとも甘く見積もった場合のハナシというわけ。
とはいえ、かっせ米は今年も農協価格の500円上乗せで販売させていただきますゆえに、たとえ戸別補償を受けるほうが15万7千円の収入増になろうとも、それでもウチの親父は自慢の米を粉砕して米粉にするのをよしとせず、百姓の矜持を保とうと、そういう決意表明を、パック酒片手にではありますがあ、今宵この時我が家の食卓にて華々しくもブチ上げたというわけでえございます。拍手。
注:1町(ちょう)=10反(たん)
あと、2町3反あっても収穫量は345袋。1袋6000円なら売上は約200万円。
あくまで売上がなので、10年ごとに買い換える農業用機械が一揃い約1000万円、他にも農薬や肥料や燃料代が数十万円かかってますので、実質の儲けは年間せいぜい50万円ほどしか無いと思われます。ま、それでもウチなんかまだ収支プラスだからぜんぜん幸せな方。だから「補償金なんざいらねえ!」とかつっぱてられるわけで。
あと、2町3反あっても収穫量は345袋。1袋6000円なら売上は約200万円。
あくまで売上がなので、10年ごとに買い換える農業用機械が一揃い約1000万円、他にも農薬や肥料や燃料代が数十万円かかってますので、実質の儲けは年間せいぜい50万円ほどしか無いと思われます。ま、それでもウチなんかまだ収支プラスだからぜんぜん幸せな方。だから「補償金なんざいらねえ!」とかつっぱてられるわけで。
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