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かっせ@ほそうで管理人の「旧車ほそうで繁盛記Weblog」+「日常+PC+カメラ日記」

王立宇宙軍-オネアミスの翼。映画批評第5弾。

2006年05月04日 | きまぐれ映画批評


当方かなりの「夜話」好き。
現在放映中のBSアニメ夜話第6弾。
ゆうべのラインナップはわたしの青春のバイブル王立宇宙軍」でした。
夜話じたいはそうたいしたこともなく(失礼)、ゲストは攻殻S.A.Cの神山監督、ロボコンの古厩監督、エロ漫画家江川達也。スペシャルゲストに岡田斗司夫。司会はガンダム特集でNHKアナと思えぬ炸裂ぶりを披露した里匠アナとコスプレグラビアアイドル中川翔子。

とまあ夜話の宣伝はいいとして、王立です。

今でこそWebで王立話をしているページも大量にヒットする時代ですが、公開当時の1987年には泣かず飛ばずで大赤字だったとか。
当時中学生だった私は結局見に行かなかった覚えがありますが、大学時代に後輩から取り上げたレンタル落ちのビデオで毎日さんざん見たもんです。
いわゆる、主人公シロツグのモラトリアムに自分自身を重ねていたのでしょう。

内容は
おちこぼれがゆえに憧れの水軍に入れずに宇宙軍の士官になったシロツグは、仲間たちとともに目的も無く怠惰な日々を送っていた。
 だが、純粋宗教まっしぐら少女・リイクニとの出会いが彼を変えた。「宇宙をめざすお仕事なんて、夢があって素晴らしいですわ」という彼女の言葉に刺激されたシロツグは、有人宇宙船計画のパイロットに志願してしまう。シロツグの熱意(と空軍の嘲笑)は無気力だった仲間たちをも巻き込み、停滞していた計画が回り出す。だが彼らの知らぬところで、国家レベルの陰謀が着々と進行しつつあったのだ・・・!
てな感じ。(公式HPの文を編集)

王立にはさまざまな伝説がありやす。
有名なのは、DAICON FILMのアマチュア集団がたまごっちで儲けた金でコンテンツ制作に乗り出したバンダイをだまして3億6千万円出資させたものの、スポンサーサイドの都合で航空会社かなんかとのタイアップのために題名に「翼」をつけさせられて「オネアミスの翼~王立宇宙軍~」になったこととか、クライマックスのロケット打ち上げシーンの庵野秀明スペシャルエフェクトアーティストの超美麗氷演出とか、主人公シロツグの声を森本レオが担当したとか、音楽をアカデミー取る前の坂本龍一が担当したとか、いろいろあるわけですが、
なんといっても最大の特徴はその世界観の異様なまでの作りこみでしょう。
「デカタデカタヨロシクテデカター」といいながらガス灯に火をつける人とか、硬貨が棒状になっているとか、主翼とプロペラが後ろについてる飛行機

とか、敵方の国の描写とか、もういろいろと。


さて名台詞ピックアップでもしてみよう。
「いいことなのか、それとも悪いことなのか、解らない。でも、多くの人間がそうであるように、俺もまた自分の生まれた国で育った。そして、ごく普通の中流家庭に生まれつくことができた。だから、貴族の不幸も、貧乏人の苦労も知らない。べつに、知りたいとも思わない。子供の頃は、水軍のパイロットになりたかった。ジェットに乗るには水軍に入るしかないからだ。早く高く、空を飛ぶことは何よりもすばらしく美しい。でも、学校を卒業する二ヶ月前、そんなものにはなれないってことを、成績表が教えてくれた。だから、宇宙軍に入ったんだ」

「投げられた石は、地べたに落ちる。あたりまえのことだな。この石を、地面と水平方向に加速してやる。ずっと、遠くに落ちる。これをさらにうんと、加速する。その石の速度がある一点を越えたとき、地平線の向こう側へ果てしなく落下し続けることになる。これが、人工衛星だ。上げるんじゃない。地球の丸みに沿わせて落っことすんだ。ただ、空気のあるところではその速度を出せないから、高ぁいところへ放り上げてやる。地上に戻るときにはちょっと高度を下げて空気に当ててやればそれだけであっという間に減速し、地上に降りてくれる。つまり、我々が日夜取り組んでいる最新の機械は、落下するために上昇するだけの、まったく、なんでもない仕掛けだ。でも、オレはこいつのなんでもないところが気に入ってるんだ。」

「すねる。駄々をこねる。機嫌の悪い日には朝食を食べない。」

「歴史は破産するまで終わらないゲームなのだ。たぶん間抜けなサルがはじめたにちがいない。昔へもどれだと?道は一本きりではないか。大切なのは自分の立場を見つけることだ。そこで何をやるべきか、何をやるべきでないかを考える。本物の目玉は鼻の上についてる一組分。それだけだろ。そこから見てみろ。何が見える?おんなのケツ。お前のは節穴だ」

「ちょっと待てよ。オレはやめないぞ。ここでやめたらオレたちただのバカじゃないか。ここまで作ったものを全部捨てちまうつもりかよ。今日の今日までやってきたことだぞお。くだらないなんて悲しいこと言うなよ。立派だよ。みんな歴史の教科書に載るぐらい立派だよ。オレはまだやるぞ。死んでも上がってみせる。イヤんなったヤツは帰れよ。オレはまだやるんだ!じゅうぶん、立派に元気にやるんだ!各部署!応答しろっ!電圧いけるっ。油圧、じゅうぶん。ポンプ、やれる。燃料、いける。発射台、条件付きでヨシ。・・・やってみるか。秒読み戻せ」

とまあいつまでたっても終わらなくなっちゃうのでこのくらいにしておきますか。
おススメ度☆☆☆☆☆。
レオ好き、ロケット好きやモラトリアムなかたがた以外も、必見ですぞお。
わたしゃ、超高いてデカい豪華盤DVDを買いましたが、通常版が今でも買えます。エヴァブームのおかげでレンタル屋でもみかけますね。
「アンサバライッ!」



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
No title (クラクラ)
2006-05-05 17:40:00
「難しいことは判らないが明日からがんばろうっ!」て気にさせてくれる。教授の音楽もいいよね。戦場のメリークリスマスよりこっちのほうが好きだ。
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No title (狛犬の輔)
2006-05-07 09:08:00
確か、貴公のDVDは読み込み不可だったように記憶してますが。「読込面、物理的破損!被害、測定不能!DVD完全に沈黙!!」だったよね。
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No title (かっせ)
2006-05-07 11:43:00
うーん、一晩中語り続けられますね。え?DVD?そうですよ。「宇宙軍軍かせぇしょおー」のあたりから喧嘩シーンまで読み込めません。高いから30ドルで買える海外版輸入しようかと思って。
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