どうも門馬です。
ついに引退ブログを書く瞬間がやってきてしまいました。まあ、多分例の如く長くなってしまうのかもしれませんが、今回ばかりは最後という事もあるので、多めに見ていただき、最後まで読んでいただければと思います。
この度は3連覇という、北大柔道部史上初であり、そして長い七帝戦の歴史を遡っても2校目である結果を出す事ができました。気持ちとしては、プレッシャーから解放された事による安堵と、優勝できた事の嬉しさと、今回北大柔道部の新たな歴史を切り開く当事者になれた事の感動とでいっぱいです。
試合後に皆で肩を組んで大声で歌った「都ぞ弥生」は格別でした。
しかし、今回のこの成果は、決して僕ひとりの力や、幹部の力のみで成し得たものではないという事もしっかりと感じています。なので、まずは現役生活において関わった様々な方々への謝辞を述べたいと思います。
まず、指導陣である清田監督、森本さん、笹谷さん、佐々木さん、本当にありがとうございました。
特に幹部になってからの1年間では、僕の得意技をひとつ完成させる為に清田監督や佐々木さんには沢山質問しまくりました。もうこれでもかって位聞いたのではないかと思います。その甲斐あって七帝戦までに一応横三角が仕上がりました(歴代で僕なんかよりも上手い横三角の名手はいると思いますが・・)。そして、実際に準決勝では横三角で一本を取れました。決勝でも分けられてはしまったものの、横三角を軸にかなり惜しい所まで攻める事ができました。
笹谷さんには、技術的な部分もそうですが、僕としてはどちらかといえば精神面の部分で支えていただいたような気がします。僕は正直メンタルがそこまで強い人間ではありませんでしたが、ここまで何とかやってこれたのには、笹谷さんの存在が大きかったです。
森本さんは、厳しいお言葉をいただく事も多かったですが、凄く北大柔道部であったり、僕はじめとした部員であったりを思って言ってくださっていたので、ものすごくありがたかったです。
また、OBOGの皆様、日頃から北大柔道部を支えていただきありがとうございます。そしてこの度も七帝戦の応援や、そこに至るまでの様々なご支援をいただきありがとうございました。勿論、支えてくれた全てのOBOGの皆様に感謝を感じておりますが、ここではあえて、僕の現役生活において特に感謝したいOBの方に対し個別に謝辞を述べさせていただきます。
まず、北大病院整形外科医の山田勝久先生。僕は3年生の時に腰椎椎間板ヘルニアになってしまい、普段の練習やトレーニングにおいて思うようなパフォーマンスができなかった事を悩んでいました。そんな時に、山田先生の事を知り、「当たって砕けろ!」の精神で勇気を出して自分の現状をメールでお伝えした所、快く相談に乗っていただき、手術も執刀していただきました。もしあのままヘルニアを放置していたら、僕はきっと今も腰痛に悩まされ、思うような練習ができずに七帝戦も十分戦えずに後悔していたでしょう。山田先生がいなければ僕の現役生活は全うできなかったと思います。ありがとうございました。
次に、三澤さん。1,2年生の時は札幌にて練習する機会が多かったです。七帝ルールが右も左も分からない新入生だった僕にとって三澤さんの存在は大きかったように思います。また、毎年七帝戦の際に選手ひとりひとりに向けて送っていただいているLINEのお言葉は、凄く嬉しかったです。
そして、ベラトレオの藤本さんにも、今年の追いコンの際にお世話になりました。当時僕が横三角で伸び悩んでいた時に三澤さんから藤本さんが横三角の名手だった、というお話を聞き、無理を言って教えていただけないかお願いさせていただき、それを快く快諾してくれてありがとうございました。北大柔道部の歴代の横三角の名手には遠く及ばないものの、「少なくとも今年においてはこの会場にいる選手の中で俺が一番横三角が上手い」という自信を持って試合に挑めました。
3つ上の片桐さん達の代は、コロナもあってほとんど一緒に活動ができなかったものの、引退後も練習に来てくれたり、試合の応援に来てくれたりとしていただきました。以前笹谷さんから、「コロナ以前の数年間は、皆頑張ってたし悪くないチームだったけど本当に北大柔道部が勝ててなかった」というお話を聞いた事があります。そんな中でコロナの事もあり大変だったと思いますが、片桐さん達の代がそれでも腐る事なくやり続け、澤田さん達にバトンタッチする所まで走り切ってくれたからこそ今があると思っています。ありがとうございました。
澤田さん達の代は、そのコロナ以前にあった「冬の時代」を終わらせる為にはどうすればいいかを日々一生懸命考え、それを行動に移していた姿がかっこよかったです。仙台大会で、一緒に冬の時代を終わらせるべく戦い、優勝し、皆で涙しながら都ぞ弥生を歌った時の事は今でも鮮明に覚えています。
北川さん達の代は、皆が皆とても強くて、こんなにチームとして一緒に戦うとなった際に頼もしさを感じるチームは無いよなと思いました。今年の試合前に、幹部でサイゼリヤで夕飯を食べた際に、「俺らこんなにオーダーで試行錯誤しているのに、今思えば去年のチームって何をあんなに悩む事があったのだろうか・・?」なんて皆が思ったりしていた位には強かったと思います。また、北川さん達の代は結構部の雰囲気を良くする事にも努めていた印象です。
ライバルとして競い合った他の七大学の皆様にも感謝しなければなりませんね。ライバルがいたからこそ、負けたくない、勝ちたいという思いで練習に励む事ができました。僕は皆のライバルになれていたのだろうか?力不足だったらごめんなさいね。レセプションとかで一緒にお酒飲みながら色んな事を語らった時間は僕にとってかけがえのない時間であり、楽しい時間でした。引退してからも、七帝戦の時期に合わせて同期や学年が近く、戦ったりした代なんかで集まる機会ができればいいですね。今はインスタはじめとしたSNSで繋がったり連絡とったりもできるし、最悪オンライン飲み会とかって手もあるけど、やっぱ会って思い出話に花を咲かせたりしたいからね。いつか絶対にやろう。
まだ僕の事を知っている他大の後輩がいるうちに他の七大学の練習行ってみたいなとも思います。それがダメだったら最悪京都錬成かな?なので、引退後も現役程ではなくとも体がなまらない程度には運動したいと思います。もし乱取りとかやる機会あったらよろしくお願いします。僕ごときの技術で良ければ知りたい事あれば聞かれた事には答えます。
北大柔道部の同期の皆、今年一緒に戦ってくれた後輩の皆もありがとう。僕ら同期は比較的仲も良かったし、凄く楽しく充実した3年半を過ごせました。北川さん達の代と比べて戦力がダウンするのが目に見えていた中で、どうやって3連覇に持っていくのか凄く頭を悩ませたよね。確かに、今振り返ればもっとああしておけばよかったかもしれないとか色々あったけど、でも俺らやり切った!引退しても、時間が合えばたまに飯食ったり遊んだりしましょう。とりあえずの目標は、皆卒論片付いたら記念旅行(俺は日本最北端の地がいい)する事と、小島の実家の八雲に遊びに行く事かな(北大柔道部のブログを見てくれているらしい小島のお母様、もしいつか実現したらよろしくお願いします!)。
この写真メチャメチャ良いと思います。
後輩の皆、一緒に戦ってくれて、練習してくれてありがとう。僕らは戦力としても、普段の感じも正直君らからしてみたら頼りない代に見えたかもしれない。実際澤田さんや北川さん達の代に比べたらそうだと思う。今回の七帝でも例えば僕とか決勝戦の勝負所で取りきれなかったりしたし、後輩達にも結構しんどい所を任せる形になってしまったし。それでもここまで付いてきてくれてありがとう。皆と練習した事、一緒に戦えた事、勝利の喜びを分かち合い、都ぞ弥生を歌った事、全て大切な思い出です。
皆と一緒に戦った今年の七帝戦、絶対に忘れません。
これから横森主将のもと、4連覇に向かっていく道のりはきっと険しいと思います。今回の七帝戦で分かったと思うけど、他大も強く手ごわい中で、打倒北大で向かってくるでしょう。でも、やるべき事をちゃんと積み重ねていけば、君たちには4連覇できる可能性は十分秘めていると思うので、一日一日を大切に頑張ってほしいです。ひとつアドバイスをするなら、横森主将に頼りすぎなチームだけはならないでね。確かに横森は強いけど、それでも何が起こるのか分からないのが七帝戦です。ひとりひとりが「俺がやる」という意識を持たないといけないんです。君たちならやればできると思うので、頑張ってください。
僕も振分さんの「柔道も無我夢中でやれば宇宙が見れる」みたいなカッコいい名言を残して終えたいなと思いますが、中々難しいですね。何とか頑張ってそれっぽい事言っておきましょうか。
人間、生きていれば誰しもが「一番になりたい」と何からの分野において思う事もあるでしょう。かけっこで一番になりたい、勉強で一番になりたいなど、誰しも何かをしていればそう思う瞬間が一度位はあるはずです。子供の頃は、目の前には無限の可能性が広がっていてなんでもできるような感じがするから、その為に努力する事は何の苦にもならなかったと思います。
でも、大人になればなる程、「一番になりたい」という思いは薄くなり、何かに対して本気で努力するという事そのものが難しくなってくるんです。色々な理由はありますが、才能という壁にぶつかってしまった、周りの環境になじめなかった、努力を馬鹿にされる、たまたま不幸にも何かの理不尽に遭遇してしまった等が起こり、努力する事に意味を見出せなくなり、「一番になりたい」という思いは薄れていく。努力する行為、努力する人はカッコいい筈なのにできなくなってしまう。そんな事が起こるのではないかと思います。僕にも心当たりがありました。
でも、僕は幸運にも北大に入り、七帝柔道の世界に足を踏み入れる事ができました。七帝柔道の世界は、「一番になりたい」と皆が本気で取り組み、しのぎを削って戦う場でした。努力する人を笑う人なんかひとりもいなかった。また、「一番になりたい」というのも、チームとしては「ナンバーワン」を目指すけど、個人としては「オンリーワンでいい」という多様性が認められる世界でした。ちなみに個性も多様性が認められる世界でした。僕も大概ですが、曲者が多い世界でした。皆がそれぞれのやり方でそれぞれのスタイルを築き上げ、力をつけ、チームの為に全力で戦っていました。そういった世界は、才能が全く関わってこないとまでは言えないものの、弱者が強者に抗う事のできる世界でした。成人してからここまで熱くなり、心を燃やす事があるなんて想像できなかったです。きっとここが振分さんの言ってた所の「宇宙」なのかと今分かり始めてきました。
確かに、練習はきついし、報われない事だって多かったし、大けがもしたしで、決して幸せな事ばかりじゃなかったけど、それでもこんなに「一番になりたい」と強く思い、その為の努力をする事ができる。志が同じ仲間が全国に散らばり、しのぎを削って戦う、そんな幸せな世界に、夢に溺れる事ができた自分はとても幸せでした。だから北大柔道部の後輩達も、これを見てくれている他大学の後輩達も、今やっている事に誇りをもってこれからも頑張ってください。期待しています。そして「これがその”宇宙”なのか」と感じ取ってほしいかな。
これで本当に終わっちゃうけど、僕はこの北大柔道部で、七帝柔道で何かを残す事はできたのだろうか?別に僕なんか選手としては大したことなかったし、数年経てば忘れられる存在でしょうからそれは別に仕方ないけど、何かを残せたなら嬉しいですね。
練習は行けたら顔出そうかな。今後の事とか、普段僕がどうしているのかとかはInstagramに載せようかなと思うので、気になる人はフォローでもしといてくれれば。鍵垢になってるけど、よっぽど得体のしれない怪しげなアカウントとかじゃなければフォロバすると思うので(たぶんね。保証はできない)。
かなり長くなっちゃったけど、今回は最後だし多めに見てね。
じゃあ本当にこれでおしまい!ありがとう!ばいばい!
PS:体重別出るかは正直悩み中です。割と七帝で満足している自分がいるので。まあ、2週間とか経っても「これ出る人の練習量じゃねえ」とかだったら出ないって事だと思います。まあ期待はしないでください。
あと、北大もそうですが、他大の人達もブログの更新お願いします。実は僕結構他大のブログみるの楽しみにしてるので。