7月にXPSを返却したため、手元にありませんが手触りの良いコンパクトな 2-in-1 ノートPCでした。
使ってみて改めて 2-in-1 ノートPCは難しい、完成されたものは世の中に無いのではと思いました。この手のジャンルは 1 Kg オーバーがほとんどで私が知る限りでは、13インチクラスで1 Kg 以下の重量のものは無いという記憶です(違ってたらすみません)。
タッチパネルがある分、重くなってしまいます。15インチ以上なら重くても割り切れますが、13インチクラスだと軽さ、機動性を要求したくなります。
重量はネックで現時点ではFCNT(富士通)に近い軽さにはなりません。BTO等でメモリやストレージを多めにすると、20万円台中盤から30万円弱になると思います(購入時期により差異あり)。
残念ながら、今回のスペックはIntel第10世代のため、割高感しかないです。税込10万円なら評価が変わりますが、デルのフラッグシップモデルに相当する製品なので、ブランディングという観点からも大幅な割引は考えにくいです。
本機のCNC削り出しアルミのボディーは質感が良く、パームレストも指紋が付きにくい加工が施されています。外観に高級感がありますし、外に持ち運んでも恥ずかしくない筐体だと思います。
Thunderbolt 3 に対応し、手持ちの UGGREENのType-C 充電アダプター(65W)に対応しており、バッテリーの充電ができました。周辺機器については、条件さえ合えばサードパーティー製品が利用できることが分かりました。
タッチパネルとタッチペンについては別のつぶやきで書きましたが、イラスト制作での活用は難しいです。明らかに iPad Pro の方が描きやすかったです。
画面サイズが小さめの2-in-1には無理があると言わざる得ないです。本シリーズの17インチモデルが良いと思いつつも、イラスト制作用途には不向きなため、通常のラップトップPCの方が価格から見ても有益なのかと感じました。
一言でいうと、中途半端なノートPC という感想です。
本機の強みは、軽いのか?パワーがあって処理速度に優れているのか?バッテリー持ちが良いのか(24時間駆動とか)?キーボードが打ちやすいのか?液晶が商業印刷に耐えるレベルなのか?動画再生に適しているのか?
全て良いところを踏襲しつつも、中途半端さが目立ちます。スペックとコンパクトさの渋滞に陥っている感じがします。
オフィスや自宅で作業するときは、本機を外付け液晶ディスプレイに接続して利用する可能性が高いため、リビングPCにするのも違う感じがするし、それでもそこそこ快適に楽しめるノートPCであることは事実です。デザイン性に優れて高級感があるため、スタバでどや顔できそうな部分が大きな特長かと思いました。
厳しい評価になりましたが、本機に20万円ぐらいのお金を出すことに納得できるか疑問です。本機より、New XPS 13 Plus か New XPS 17 の方が強みが明確なのでこの2機種に期待したいと思いました。デルによるガチの最軽量モデルを見てみたいという想いはあります。
あくまでも私の想像ですが、デルは15インチ以上のコストパフォーマンスに優れたビジネス向けのノートPCに強いのではと思いました。理由としては、売れ筋商品や仕事での利用を相対的にシミュレーションすると、10万円前後の価格帯のものを大量購入しやすいからです。
XPSのチャレンジングな部分は評価したいですが、購入する決め手が少ないというのが正直な感想です。