アイデアリズム idealism daydream

顔パック達人事件

やっす、どもどもども。

諸君の中にも或いは難病のため余命幾ばくも無い大切な時間をここで浪費している、とか、大切な人の命のともし火がみるみる小さくなっていくのをなすすべなく見守りながら日々病院の裏山で号泣している、というような泉ピン子のドラマみたいな生活を送っている者もいるかもしれない。

ホントにそうだとシャレにならないので、今回の事件は関係者全員が不必要なまでに健康である、との仮定で進めてみたい。

というのも、またまた、私個人の周りにおいて、死病と戦う人がこれまでのところいない、という事実が根拠であり、それが奇跡的に例外だ、というのなら今後ともぜひそうあって欲しい。

しかし、人間明日の事は分からない。

明日の私、もしくは諸君が、たまたまおうちの地下のお父さンの書庫で、妙な寝息に導かれるままに古びた西洋の本と出会ってしまうかも知れない。

はたまた、突然の頭痛腹痛に倒れ、そのまま病院に担ぎ込まれるかも知れない。

「もしもしッ、私の声が聞こえますか? 私達が必ず治しますからね!」
「患者は無職の男性、後頭部に打撲、血圧は上が110、下が60、呼吸は30」
「Oマイナス4単位! 清食2リットルを点滴、挿管セットを準備!!」
「僕の合図で移すぞ! 1・2・3ッ!!」

大変な騒ぎの末に発覚する事実。

その体には死病が巣食っている!
余命実に三ヶ月!!

そうなったらどーする!?
イヤ、どーするッたッて、病気の方はどうしようもない。

問題は別のところにある。

例えば、告知。

今、私は、諸君は、自分の体がどーしてしまったのか大層ヤキモキしている。

病気なの?
すぐ治るの?
オイ、ひょっとして・・・まさか・・・。

私個人としては、教えて欲しいな。

1年後だろうと3時間後だろうと。
取り合えず、私の命のデーターだもの。

私以上に知っていなきゃならない者がいるハズがない。

ビデオ見るとかコレクションの譲渡とか、最期の一言を考えるとか、やること山積みだ。

なにしろ冷酷にも期限を切られているのだから。

知らずに病院でヤキモキしながらも愚かに明日を夢見てムザムザ死ぬ、などという空しいマネはごめんだね。

諸君の中には、或いは「恐怖と絶望を味わうなンてまッぴらさ」と、そッとしておいて欲しい者もいるだろう。

まァ、趣味の問題だ。

だが、黄金よりも貴重になった時間を有効に使う、という発想自体はそこそこシンパシーを感じてもらえるのではないか。

では、逆に私が、諸君が、地球と引き換えにしても失いたくない人を見送らねばならないとしたら。
その彼は、彼女はいまだその残酷な運命を知らない。
ヤキモキし、どこか気楽にタカをくくッて私の、諸君の一言を待っている。

どーするよ?

「オレも知りたいからなァ、やッぱ言うサ」

ホントかァ?

その一言で相手は全ての希望を失い、命を刻む秒針の音に計り知れない恐怖を感じながら苦しまねばならないのだぜ。

「そンなザンコクな事、やッぱ言えないサ」

そうかァ?

相手は見つめる先には絶望しかないのを知らず、今日と同じ明日があるものと信じている姿を、どンな夢も希望も最早かなう事はない事を知りながら見つめ欺き続けねばならないのだぜ。

気持ちの重荷はどちらも背骨を折らんばかりだが、告知する方が告知する者にとっては重かろう。

「告知する」というしンどい場面をどーにかこーにかクリアして、その上で一緒にいる苦しさ、事によるとのろいうらまれる重苦しさを背負い込ンだンだから。

黙ってた方が良かったのかもしれないが、まァとにかく一歩踏み出したンだから、その違いは実に重要なのだ。

相手がどう思おうと、その命の問題である以上命のデーターは相手の物であり相手が持ってなければならない。

子供だろうが年寄りだろうが関係無い。
恐怖しようと泣き叫ぼうと、尚、関係無いと言わねばならない。

だッて、人は必ず死ぬのだから。

期限が切られたか、いまだ空欄になってるかの違いに過ぎない。
その空欄にいきなり「5分後」と書かれない、とどうして断言できよう。

諸君の中にも、或いは、

「当事者じゃないもンだから好き勝手言ってくれちゃッて!?」

と、憤る者もいるかもしれない。

当事者になッてからじゃ遅いだろ。
ヒートアップしたアタマじゃァ良い知恵も浮かばなそうだし、なればこそ第三者ヅラできるうちにつらつら考えておかないと。

明日、倒れてしまッたらどーすればいいンだ。

想像してみ給え。

悪性の脳腫瘍で余命半年と宣告された「僕」は、病院の中庭のベンチで漠然とした恐怖に呆然としていた。
何しろ、時折走る頭痛以外、とりたてて体調は悪くなく、自分が死ぬなンて事に実感がもてないのだ。

そンな「僕」を支えてくれるのは、ちょッぴりおっちょこちょいな新米看護婦さン。

「僕」より年下で、大手術を前に不安を打ち明け、「僕」を頼りにしてくれた女の子。
長期入院に希望をなくしかけてた女の子。
突然の病気で掴みかけた夢を失いかけてる女の子。

「僕」の病気に「僕」以上に絶望しながらも、尚「僕」をはげまそうと明るく振舞ってくれる可愛い妹。(注:血のつながり無し)

そンな少女達との甘く切ない触れ合いの日々・・・。

・・・。

あ、なンか悪くないぞ。
この際悪魔と契約してでも上記の日々を手に入れるのも一ツの手だぞ。

え?
1人ならOK!?

ぐぐッ、これは難しい選択だ。

顔か、スタイルか、性格か、メガネか、制服か!?

ああ、無理だ、無理だよ。
私にはとても誰か一人だけを選ぶなンてできないよ。

そこで、ものは相談なンですが、この掲示板参加者の魂もまとめて引き取ってもらッていーンで、5人全部ッてダメ?

あ、何だ、諸君その目は?

仮だよ、例えばの話だよ、本気になるなよ、うわッ、よせッ!?

ぐわッ!!
・・・・・・!
な、殴ったな・・・!!
親父にもぶたれた事無いのに!?

(あ、そンなことないか)
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