アイデアリズム idealism daydream

GIじぇにぃ in 名古屋 碧南へ・・・第14話

 いやぁ、もう何年も前のお仕事なので記憶自体があやふやですが、最近ニュースで話題になっているのが「石綿(アスベスト)の二次的被害」ということですのでちょいと昔の思い出として書いてみます。

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 「G.I.じぇにぃ in 名古屋 碧南へ・・・第6話」でも少し触れたのですが、火力発電所の中では「アスベスト」「石炭のすす」なんて日常茶飯事です。原子力発電所の「放射能」とか「プルトニウム」級のインパクトはないんですが・・・うっすら目に見えるか全然見えないかの違いなだけであって、人体にとって危険なモノには代わりはありません。
 火力発電所は石炭を燃やしてその熱で電気を起こしています。私たちの電力の30%を補うという事で、そりゃまぁ凄まじく石炭を燃やすため、そこらへんのコンクリートでは直ぐに駄目になってしまうでしょう。少々危険でも「アスベスト」を発電所の建築材料に使うのは至極明瞭な答え、やむなし、だと私は思います・・・。

「○○ちゃん(私の名前)は発電所に入る時、既に防塵マスクや防塵眼鏡をはめているんだねぇ~。暑くないの? 別に缶に入る時だけで良いんだよ。」
「私、結構トロくてパッと出来ないから、準備を予めしておくんです。」
「へぇーっ、うーん・・・そんなに君はトロく見えないんだけれどねぇ・・・」
「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいです。」

 火力発電所の周りにある道ばたの小石とか「フツー」じゃなくて「なんか異常にキラキラして」いるのを私は見逃しませんでした。"この一帯が普通の場所じゃないんだ"というのがよく分かっていましたから。

 防塵マスクや防塵眼鏡は缶の中で絶対に取ってはいけないといわれてました。上の方でもなにかしら作業をしていますので、絶えず石炭の粉やアスベストがホコリのように落ちてきます(時々光の加減でキラキラ見える事もある)。
 缶の中で防塵眼鏡をしていない時に上を見上げてしまうと「もういくつか(の石炭の粉やアスベスト)が目に入っている」そうです。そんな場合、目がかゆくなっても絶対に目をこすらず、涙で自然と洗い流すようにと注意されました。

 それなのに・・・缶の中が暑いためか、私以外の皆さんは頻繁に防塵マスクや防塵眼鏡を外して「アチー」とか言ってるし・・・。大丈夫?

 仕事が終わり、旅館に帰ってくると「誰が一番に風呂へ入るのか」でまるで争奪戦のようでした(その旅館には風呂が一つしか無い)。
 いくらつなぎを着ていても、石炭(石炭の粒子もアスベストのように尖っているそうです)とかアスベストが繊維を抜けて皮膚に刺さっているので、体中がかゆくてたまりませんでしたから。

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 私たちの普段なにげなく使っている電気でも、様々な人の手を借りて成り立っているんだと思うと、ちょっと感無量・・・かな。
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