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アイデアリズム idealism daydream

赤鬼村火祭達人事件

やっす、どもどもども。

地方都市の小村、NHKの「小さな旅」で無理やり訪れてしまいそうな町では、外部の人間には計り知れない事が、時として起こる。

10年に1度、その年16歳になった娘を赤鬼様の嫁にする、と称して火炙りに! などと言い出したら警視庁の剣持のおッさンにでも相談してもらいたい。

そういう全4話構成でお送りしてしまいたい事件でなくとも、極、セコいレベルで当人達にしかわからない、下手すると当人達もよくわからないけどまあ昔からやってるからねェ、的習慣風習は往々にして存在する。

冷静になってみると「アホか!?」というような話でも、和を乱す事が暗黙の内に許されない関係の中では口に出す事すらできない、ッてな事もあるだろう。

その共同体の中にどうあってもいなければならない、となると口も重くなるだろうし、取りたてて追ン出されてても構わない程度の価値の共同体なら、言う事言っちゃうッてな事も有り得る。

その町の人達は前者だッた。

中国地方のとある町、としか語られていないのだが、その町の人達は、皆、病魔に侵されているという。

別に死病じゃない。

C型肝炎だ。

でもレッツゴー肝臓ガンへの招待状ともなるから只事ではない。

まァ、皆ッつーても字義通り「全住民」は意味しないが、住民の4割、年寄りの8割、とくるとハンパじゃない。

何故だ?

どーしてなンだ?

謎を解くべく町へやってきた医師や記者は、黙して語らない人々の間を足を棒にして駈けずり回ったという。

「ケッ、余所者が」

とか、

「とっとと帰ってくれ!」

とか言われたンじゃないかと思う。

ほとんど野盗に支配された町のムードだ。

これで酒場で悪人面の男達に囲まれて、

「ケガしねェうちにけェンな、アンちゃン!!」

とか脅されたら完璧だ。

スチーブン・セガールだったらここでもう相手が気の毒なくらい叩きのめすところだが、医師も記者も地味な調査に走ってしまった。

そして掴んだ事実は、

「患者は皆、あの病院で治療を受けているッ!!」

その病院は町で只一ツの病院。

町の名士たる元軍医の院長が仕切っていたとか。

そうなのだ。

相手が町の名士・実力者だから、皆怖くて口に出せなかったのだ!

セガール的には「沈黙の地方病院」ッて感じで、正面から一人で乗り込んでもうコテンパン、泣かされてきた町の人も思わず引いてしまうくらいにブッちめたいところだ。

でも、医師と記者はあくまでも地味に聞き込みを続ける。

「一体原因は何なンだ!?」

「じ、実は・・・」

勇気を振り絞ってついに語る人は現れた。

「あのセンセイ、同じ注射器でバシバシ打つンですよ・・・」

注射器、正確にはその針だが、サクッと使いまわしていた、という。

マ、本気かァァァ・・・!

「イヤ、ホラ、センセイ軍医だったから」

だから何?

ここはプノンペンでもディエン・ビェン・フーでもないンだぞ。

まさに医療の最前線感覚。

医師も記者も役人へ訴え出た。

「でもサァ、小さな町では原因を特定する事は逆効果なンですよ。それに、肝炎なンとかする方が先だし」

事勿れ丸出し。

確かに、病気やケガを治してもらった人もいるし、わざわざ告発しても町に医者がいなくなる、という結果しか見えない現実がある訳だ。

そして告発した者は裏切り者の名を受けて、全てを捨てて崩壊する町からの追手と戦わねばならなくなる恐れがある。

実地名を報道すりゃァいいのに、とも思うが、その瞬間町は滅びるな。

黙ってても滅びそうだけど。

こりゃァ、通りすがりの勇敢な流れ者の出番だぞ。

「助けを借りたい時は、いつでも言ってくれッ!!」
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