追われるあまり本末転倒 "電子機器の簡単な組み立て"のお仕事 その26

2006年03月31日

　今日もいつものように昼休憩の終わり頃に5分くらい時間を使い「社員さんからのお話(朝礼みたいなもの)」がありました。この1ヶ月、毎日毎日あるンですわ。
　まぁ正直なところ、為になる話は大体10%くらいで後の90%は既に聞いた話の繰り返し・・・といったところでしょうか。

ふむふむ、なるほどねぇ～というような顔をしてみるテスト

　ただ皆さん、あまり意味が分かっていない様子。作業員の中には外国の方もいらっしゃって「日本語自体がよく分からない」ということもあるし、またその話が学校の講義のようなプレゼンテーションで少々魅力的じゃないっていうのもあります。
　一所懸命に話をして頂いているのは感じるのですが、なによりも女性が多い職場なもンで「男性に対するような話し方は×です。技術的な事ばかり言っても一同食いつきが悪くて"ポカーン"としてます」って本音を言った方が良いのかどうか・・・と思ったりして。私自身は商科の短大卒ですので話の内容自体「既に習っている事柄」だから復習のつもりで聞いていますが・・・。

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　それはそうと、今回の話はかなり困った事でした。
　ある新しい基板の製作。
　半分は他の会社が予め作っておいて残りの仕上げはウチの会社というような製品でした。
　ところが、その会社で部品の挿入し忘れ部品がありました。ウチの会社がソレを発見出来れば何ら問題なかったのですが、

1.(新しいため)見慣れない基板で目視検査で発見出来なかった
2.納期が迫っていたため"テスト検査工程を省いて出荷"

　ということで、出荷した40台全てがパー&社員サンが徹夜で新たに作り直した&社長自らが取引先へ陳謝しに行った・・・というトンでもない状況になったそうです。

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　また、間の悪い事に問題の基板は私が最終工程一歩手前の「モールド(基盤を樹脂で固めて防水加工してしまう作業)」をしていました。モールドをしてしまうとその基板自体の作り直しが出来なくなってしまいます。モールドをする前にエラーを見つけないと・・・。

　別に私自身に責任があるわけではないンですが、なンか居心地の悪い感じがしました。

　話自体は「どの工程も大切なので気を抜かないように」ということでしたが、聞いていて"なんか嫌だなぁ・・・"と思いました。
　何故かって「1.」は私の仕事ではなかったし、「2.」は社員サンの指示通りだったし・・・で、どういうイワレでこの話を引き合いに出すのか全く疑問。

　また、この問題があった次の日くらいにお客様(取引先)が視察にこられて「全体的にユッタリと仕事してるね」とイヤミを言われたそうで。多分ガラス越しの部屋の横はちょうどモールド室なので私の仕事っぷりが気に入らなかったのカモ知れません(私とは言及されませんでしたけれど)。

　「だったら私の代わりに誰かモールドをやってよ」と言いたいと思いました。好き好んでモールドをしているわけではなく、担当の配置がそうなってるからやってるだけなンで。
　防毒マスクが無かったらノドが痛くなってしまうし、手は爪の中まで黒く汚れてしまうし、なによりも「樹脂をかけ間違えると基板を捨ててしまうしか無い」「かといってトロトロやってたらいけない」というプレッシャーもあるし・・・。

大体、納期に追われているからって「2.(検査)」をカットしてしまうなんて製造業として本末転倒だと思う

　のは私だけでしょうか。
　正論を言うようですが、人間のする事って100%なんてないンです。どこかミスをしたり、忘れたりするから「テストや検査をしてなるべく不良品を出さないよう努力」をするのでしょう?

　自慢ではないけれど、この会社での私がミスをしたのは今までの中でホンの数回。データを自分で取ってみたら私がミスを起こすのは1%以下です。薬の影響もあって記憶力と判断力の低下と引き換えに集中力が人よりも桁違いになっている・・・とか、また私の元々の性格というのもあるのかも知れません。テスト機でパスした製品の"部品の挿入間違い"を見つけた事もあります。でもそんな私ですら100%ミスがない、大丈夫!!というのはありえません。
　また仕事は普通の人よりも幾分遅くてテキパキとは出来ません。「ミスしちゃダメ」「妥協はせず丁寧にしよう」と常に自分自身に対し"恐れ"とか"プレッシャー"があるからです。

テストは絶対にやって欲しい・・・
納期か信頼かを天秤にかけるなら、私なら信頼を選ぶ・・・

　そんな事を思う今日この頃。