レクリエーションの目的としては、ただ単に楽しむだけではなく、他にもいろいろな効果を期待して行っています。
まず、体の機能を向上させることです。加齢により、体のあちこちが痛んだり硬くなることでうまく動かせなくなり、動くことが億劫になってしまう場合があります。結果として、筋力が低下し、骨や関節なども固まってしまい、さらに動かしづらくなります。しかし、自分1人で、定期的に運動するというのは、とても努力がいります。そこで、レクリエーションを通して、仲間と共に運動することで、適度な刺激も伴い、義務感だけではなく、楽しみとして続けながら体の機能を自然と維持することができるのです。
次に、高齢者になると、なかなか他人と継続的にコミュニケーションを取る機会が減ってしまいます。体力の衰えなどから、自由に外出もできない場合が多くなります。そんな時、レクリエーションを通して他人と何かを一緒に行ったり、会話をしたり笑い合ったりなど、人との関わりを持つことができます。これにより、引きこもりやうつも予防することができます。
また、手や指先を使った工作、クイズや漢字を使ったゲームなどのレクリエーションでは、脳を刺激し活性化し、認知症の予防や症状の進みを遅らせることが期待できます。
レクリエーションには、このように大きく3つの目的がありますが、すべてのレクリエーションは、高齢者にとって身体の機能や認知力が衰えたとしても、人間らしく楽しく生活をしながら生きる希望や生きがいを感じさせてくれ、自分本来の能力を取り戻すだけではなく、新しい自分の一面を再発見する可能性を促してくれます。