納屋で古ぼけた道具
庭の片隅で朽ちるのを待つ金物
ペンキが剥げ錆びた階段の手摺
乗る子どももなく風に揺れるブランコ
みんな、みんな忘れ去られたモノたち
ただひっそりと佇むだけ
まるで世の中の片隅で生きる自分のよう
かつては頼られ一生懸命に働いた
歳をとり若い世代とのパワーや
ハイテクを操る技術はないが
長い経験と言葉にはできないノウハウを持っている
デジタルではわからない本物も知っている
しかし、そんなことなど
わかる人間も少なくなって行くのだろう。
それが進歩と言うのなら
あえてローテクと言われてもいい
いま自分ができる精一杯の手仕事で
自然と寄り添い暮らして行きたい。