ビートルズ未発表音源集「The Beatles Bootleg Recordings 1963」
2013(平成25)年12月17日発売
2013(平成25)年12月17日 甲虫のべ(甲虫楽団)
ビートルズが1963年に録音した音源でこれまで公式には未発表だったものを集約した59曲入りアルバム“The Beatles Bootleg Recordings 1963”が2013年12月17日午前0時頃から日本のiTunes Storeで販売開始されました。発売当初は1500円で販売されていましたが午前9時までに一旦削除され、その後午後11時までに復活し現在は6000円で販売しています。
https://itunes.apple.com/jp/album/beatles-bootleg-recordings/id778642269
2014(平成26)年12月16日頃に4000円へ期間限定値下げされました:追記
2014(平成26)年12月18日になってようやくユニバーサル・ミュージックのビートルズのサイトで告知されました。
『BEATLES BOOTLEG RECORDINGS 1963』ITUNES限定で配信開始。
http://www.universal-music.co.jp/the-beatles/news/2013/12/18_itunes
あまりにひっそりとした販売開始です。ビートルズのブランド戦略上は不本意なリリースなのかもしれません。この時期に発売された理由については様々な憶測を呼んでいますが、EU圏でこれらの音源の著作権を維持し続けるためという見方が強いです。EU圏では未発表の音源は録音から50年後の年末までに発表しないと著作権を失うため、駆け込みで規制事実を作ったということです。今回の音源の前年に録音&発売された「Love Me Do」と「P.S. I Love You」についてはちょうど1年前にこの種の問題に直面しました。以下の記事もご参照ください。
「Love Me Do」と「P.S. I Love You」パブリックドメイン騒動
http://blog.kouchu.info/2013/01/PublicDomain.html
昨年末時点では著作権を50年以上維持することができなかったのでなす術ありませんでしたが、今回はきっちり対処してきたかっこうです。今作リリースのニュースはロイター通信→共同通信という経路で日本に流入し、様々なメディアが取り上げています。以下の記事が最も詳しいです。
http://www.sankeibiz.jp/express/news/131215/exd1312150003000-n1.htm
<その他の日本の報道>
http://www.iza.ne.jp/kiji/entertainments/news/131214/ent13121409500002-n1.html
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/culture/article/58100
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20131214-1231171.html
<イギリスでの報道>
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2523070/The-Beatles-record-company-forced-release-bootleg-versions-59-songs.html
http://www.bbc.co.uk/news/entertainment-arts-25364624
収録曲はレコーディング過程のもの、BBCラジオで演奏したもの、デモ用に弾き語ったものに分類されます。ほとんどが既に海賊盤で流通済みのものです。録音から50年過ぎてそれら海賊盤が合法になってしまう前に決着をつけたということでしょう。そこはさすがに公式だけあって、いくつか海賊盤より高音質だったり編集段階が前のもだったりする音源が初登場しているようです。今のところ以下が話題になっています。
‡1963(昭和338)年01月26日BBCラジオ番組「Saturday Club」のSome Other GuyとLove Me Doが音質向上。この時のLove Me Do完奏音源は初出 その他トラック番号37~47、54、56は海賊盤より音質向上 海賊盤の音源そのものを流用した可能性がある音源が複数ある トラック番号39と46のShe Loves Youは別番組だが演奏自体は同じものである(同じテープを2番組で放送した)のでわざわざ別に収録した意図が不明 トラック番号20のDo You Want To Know A Secret は
‡1963(昭和338)年01月26日放送分と記載されているが実際は
1963(昭和338)年05月25日放送分の音源 A Taste Of Honey、Misery、Do You Want To Know A Secretのスタジオ録音アウトテイクのステレオバージョンは初出 Moneyスタジオ録音アウトテイクはピアノダビング前の音源で初出 Bad To Meは音質が向上 実際は他にも同年録音された音源が流出済みですが、それらに対しては権利を主張しないことになります。公式のカタログとして採用するに値するものだけ選んで後は捨てたということでしょうか。それにしても少なすぎるので次週のクリスマスイブに第2弾が発売されるという噂もあります。※後日談:結局噂のままで終わりました ビートルズ側はまだまだ同年に録音した音源を秘蔵しており、今月末までに全部放出しないかぎりそれらの音源に対する権利は失うことになりますが、流出していない以上実害は無いと判断しているのかもしれません。今後法律が変わって保護されることも期待しているのでしょう。来年以降も同種のリリースが期待できるのは良いのですが、海賊盤との小競り合いに終始せず全て出し切ってほしいです。当時の関係者にとっては面はゆいところも多いと思いますが、もう50年前の事ですし、もはや人類の遺産として公開の義務が生じていると思います。全部の公開は無理でもせめて公式音源として海賊盤とは比較にならない高音質でリリースし続けてほしいものです。
https://blog.kouchu.info/2013/12/BootlegRecordings1963.html
『The Beatles 音源徹底分析』八木彬夫 (著)
2018/1/31 上巻(赤本)https://www.amazon.co.jp/dp/4802093810
‡2018/1/26 下巻(青本)https://www.amazon.co.jp/dp/4802093829
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書籍 「The Beatles 音源徹底分析 上」
2018-02-22
(本書の大きさ比較のためCDと一緒に撮影)
本書の前文にも書かれていますが、音源違いを求めて各国盤やブートを収集するビートルズ・マニアやコレクターにお勧めする1冊です。(この記事を読んでいただいている方はほとんどそういう方かもしれませんが)私自身はギターがポロンポロンと弾ける程度のまったくの楽器音痴ですが、本書では各レコードやCDに収録されている音像定位などのミックス違いを中心に楽器の奏法やコーラスなどについて詳しく解説されていて面白く読んでいます。「抱きしめたい」におけるベース奏法やなんて50年近く聴いていながらまったく気付かずにいましたが、こんなところにもビートルズ・マジックがあったとは今更ながらこの曲がさらに好きになってしまいました。高価な本なのでとりあえず上巻のみ入手してみましたが、より深くビートルズを楽しみたいファンにはお勧めです。
http://beasma.blog61.fc2.com/blog-entry-731.html
音源◆The Beatles - (Here We Go January 26 1963) #4 https://youtu.be/STyC0w2LNYs
***Original BBC Broadcast***
Chains [0:00] (INCOMPLETE)
Please Please Me [1:38]
Ask Me Why [3:14]
Three Cool Cats [NOT BROADCASTED]
RECORDED: 16 January, 1963 8:00 - 8:45
‡TRANSMITTED: 25 January, 1963, 5:00 - 5:29 p.m.
ANNOUNCER: Ray Peters
PRODUCER: Peter Pilbeam
The Beatles #4 BBC Appearance.
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┃ 『'LET IT BE' DAY BY DAY in color expanded』 ┃THE BEATLES
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【'LET IT BE’ DAY BY DAY in color expanded】マニア必携Mクローデル・レーベルより、初登場映像を数多く含んだ、1969年1月のゲット・バック・セッションの貴重な映像集である。しかも日付順に収録されているため資料的な価値も高い作りとなっている。今まで音源は数多く、ほとんど全てが流出しているが、こと映像となると淋しい限りの状況であった。本作ではそのような現状を解消する必見映像である。なかなか初登場音源ないし映像が出にくくなっていたビートルズのマテリアルを取り巻く状況において、この作品は驚きをもってマニアに受け入れられるであろうと自信を持っている。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。スリップケース付。
【DVD : APPLE STUDIO】
‡1969(昭和44)年01月26日(sun) ジョージがアコギを弾きながらリンゴと一緒に「Octopus’s Garden」を歌っている。二人だけの練習のようだ。この曲は4人の連名クレジットだが、この映像を見ると実質的にジョージがメインで作った曲だというのがわかる。ジョージがピアノを弾きながらリンゴに歌唱指導をしている。意外だったのはリンゴもピアノが弾けるという点であろうか。二人の練習中に次々とメンバーがスタジオに現れている。ジョージ・マーティンが到着し、ジョンとヨーコは到着するなりタバコをふかし、続いてスタジオ入りしたポールはヘザーちゃんを連れてきている。なるほど壁に貼ってある絵はヘザーちゃんが書いたものなのだろう。この日はオリジナルから離れ、気晴らしに演奏したと思しきオールディーズ・ナンバーが数多く演奏されている。ジョンの実に楽しそうな顔ったらない。
DVD DISC ONE
Twickenham Film Studios 1969
‡1969(昭和44)年01月26日(sun) January 26, 1969
Octopus's Garden
Jamming With Heather
You Really Got A Hold On Me
The Long And Winding Road #1
The Long And Winding Road #2
Rip It Up ? Shake Rattle And Roll
Kansas City ? Miss Ann
Lawdy Miss Clawdy
Dig It
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http://www.teenagedream-record-3rd.net/?pid=120647554
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゲット・バック・セッション
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┃ 『Live at the BBC』 ┃
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1994(平成六)年11月30日(wed) UK Released
1994(平成六)年12月06日(tue) US Released
2001(平成13)年06月08日(fri) Released
2013(平成25)年11月11日(mon) Released
◇CD1 (Disc one)
◎LP A-side (Record Disc 1)
『Saturday Club』
1963(昭和38)年1月22日(tue) Recording
‡1963(昭和38)年1月26日(sat) On Air
06 "Keep Your Hands Off My Baby"
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https://music.amazon.co.jp/albums/B07F5MT5DW
https://en.wikipedia.org/wiki/Live_at_the_BBC_(Beatles_album)
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┃ 『On Air - Live at the BBC Volume2』 ┃
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2013(平成25)年11月11日(mon) Released
◇CD1 (Disc one)
◎LP B-side (Record Disc 1)
『SATURDAY CLUB』
1963(昭和38)年01月22日(tue) Recording
‡1963(昭和38)年01月26日(sat) On Air
26."Beautiful Dreamer" 1:46
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https://music.amazon.co.jp/albums/B07F5F66C3
https://www.amazon.com/dp/B00FAIL31W
https://en.wikipedia.org/wiki/On_Air_-_Live_at_the_BBC_Volume_2
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┃ 『THE BEATLES ANTHOLOGY 3』 ┃
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1996(平成八)年10月28日(mon) JP Released
1996(平成八)年10月28日(mon) UK Released
1996(平成八)年10月29日(tue) US Released
◇Disc two (CD2)
◎LP D面 (Record Disc 2)
‡1969(昭和44)年01月26日(sun) Apple Studio 3:11
07."Medley: Rip It Up / Shake, Rattle and Roll / Blue Suede Shoes" (Savile Row sessions) Robert Blackwell, John Marascalco / Charles Calhoun / Carl Perkins
◇Disc two (CD2)
◎LP E面 (Record Disc 3)
‡1969(昭和44)年01月26日(sun) Apple Studio 3:42
08."The Long and Winding Road" (Savile Row sessions; master track with Phil Spector alterations removed)
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https://music.amazon.co.jp/albums/B01DJHDWNM
https://music.amazon.co.jp/albums/B07FT36GH9
https://en.wikipedia.org/wiki/Anthology_3
https://music.amazon.co.jp/albums/B00H77Z0I6
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┃ Wings Japan Tour 1980 ┃■中止★\(>▽<)/★
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1980(昭和55)年1月16日(水) ポールが大麻取締法違反と関税法違反で東京税関成田支署に現行犯逮捕
1980(昭和55)年1月21日(月) ■中止■日本武道館
1980(昭和55)年1月22日(火) ■中止■日本武道館
1980(昭和55)年1月23日(水) ■中止■日本武道館
1980(昭和55)年1月24日(木) ■中止■日本武道館
1980(昭和55)年1月25日(金) ポールは強制送還され成田空港を飛び立つ
1980(昭和55)年1月25日(金) ■中止■愛知県体育館
†1980(昭和55)年1月26日(土) ■中止■愛知県体育館
1980(昭和55)年1月28日(月) ■中止■フェスティバルホール
1980(昭和55)年1月29日(火) ■中止■大阪府立体育館
1980(昭和55)年1月31日(木) ■中止■日本武道館
1980(昭和55)年2月01日(金) ■中止■日本武道館
1980(昭和55)年2月02日(土) ■中止■日本武道館
【まぼろしの1980年公演】
ビートルズとドラッグの関係は彼らが現役時代から、何かと世間を騒がせてきた。ビートルズ解散後も特にポールは日本公演が2度までも幻となっており、われら日本のファンにとってドラッグといえばポールの名を思い出すことが多い。ここでは'80の1月に予定されていたウイングス来日公演について書いてみた。その直前の日本の盛り上がりにちょっと触れてみたい。'75年秋に予定されていた待望のポール・マッカートニー&ウィングスの来日コンサートが直前になって流れた。理由は「ポールにケシ栽培と麻薬所持の前歴ある」ということで、法務省入国管理局が来日に対してNO!を突きつけた。あの名盤「Wings Over America」のツアーの一環として、オーストラリア公演の次に日本へやって来る予定であった。ビートルズ武道館公演以来9年ぶりのポールのコンサートは、お堅い法務省の役人のつまらん判断により潰されてしまった。
【日本公演スケジュール】
1月21~24日、31日~2月2日 武道館大ホール S席¥4500 A席¥3800 B席¥3000
1月25、26日 愛知県体育館(武道館と料金は同じ)
1月28日 フェスティバルホール S席¥10000、A席¥8000、B席¥6000
1月29日 大阪府立体育館(武道館と同料金)
フェスティバルホールでのチケット料金が異常に高いが、なんと東京だけで7回コンサートがあり、
名古屋、大阪でもステージがあり、合計11回という大盤振る舞いだ。 今ではドーム公演で一回に数万人の観客動員があるが、当時はせいぜい一回で一万人が精一杯、しかし、やろうと思えば11回もポールを見ることも可能だ。またドームに比べて比較的近い場所でポールを見られる素晴らしい環境だったに違いない。ポールより日本のファンにメッセージが届いた。「念願の日本公演実現できることになって嬉しい。親子ともども日本でのコンサートを楽しみにしています。日本公演では特別のプログラムを用意して、必ず日本のファンの期待に応えたい」。今まで以上にビートルズ・ナンバーを取り入れ、日本の曲を1曲演奏することが確認された。「麻薬の前歴のある外国人は原則として入国させない方針でのぞんでいるが、何が何でも入国拒否というのではなく、前歴が軽いものであって、罪を犯してから8,9年たっていれば入国を認める」となんともあやふやな見解を法務省は発表した。 '75にポールの入国拒否事件から5年。この間本人はもとより、様々な関係者による入国許可のための努力があった。招聘元のウドー音楽事務所の根気強い交渉というか、各方面への根回しは相当のものだったという。またポールの要請によりヨーコ・オノが日本での人脈を活用して、なんと政財界を動かして働きかけを行ったという。しかし、一番忘れてならないのはファンの努力である。法務省への嘆願書提出、入国許可を求める数万人規模の署名活動、キャンドル行進などの涙ぐましい地道な、そして世論をも動かす素晴らしい活動があったのだ。こうした日本のファンの活動をポールは知っていたのだろうか?もし、知っていたのだとしたら、何故?こうしてポール、ファン、関係者にとって最悪の運命の日を迎える事となった、、、。
*********************** http://www.asahi-net.or.jp/~wa5y-knn/
http://music.geocities.jp/yjunchan_999/wings-maborosi-japan.htm
https://ja.wikipedia.org/wiki/ポール・マッカートニー#日本公演日程
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