C’est joli ここちいい毎日を♪

セジョリ♪映画三昧・舞台三昧・食などなど自分の好きなことを!映画はネタバレありが多いです。

バベットの晩餐会

2016-12-11 22:52:32 | CINEMA(は)
バベットの晩餐会
1987:デンマーク


バベットの晩餐会 [DVD]


◆原作:Babettes gastebud
◆監督:ガブリエル・アクセル「アムール」
◆主演:ステファーヌ・オードラン、ジャン・フィリップ・ラフォン、グドマール・ヴィーヴェソン、ヤール・キューレ、ハンネ・ステンスゴー、ボディル・キェア、ヴィーベケ・ハストルプ、ビアギッテ・フェザースピール、ビビ・アンデショーン、アクセル・ストロビュー、ポウエル・ケアン

◆STORY◆19世紀後半、デンマークの辺境の小さな漁村に、厳格なプロテスタント牧師(ポウエル・ケアン)の美しい娘、マーチーネ(ヴィーベケ・ハストルプ)とフィリパ(ハンネ・ステンスゴー)は住んでいた。やがてマーチーネには謹慎中の若い士官ローレンス(グドマール・ヴィーヴェソン)が、フィリッパには休暇中の著名なオペラ歌手アシール・パパン(ジャン・フィリップ・ラフォン)がそれぞれ求愛するが、二人は父の仕事を生涯手伝ってゆく決心をし、歳月がたち父が亡くなった後も未婚のままその仕事を献身的に続けていた。そんなある嵐の夜、マーチーネ(ビアギッテ・フェザースピール)とフィリパ(ボディル・キェア)のもとにパパンからの紹介状を持ったバベットという女性(ステファーヌ・オードラン)が、訪ねてきた。パリ・コミューンで家族を失い亡命してきた彼女の、無給でよいから働かせてほしいという申し出に、二人は家政婦としてバベットを家におくことにした。やがて彼女は謎を秘めつつも一家になくてはならない一員となり、祖国フランスとのつながりはパリの友人に買ってもらっている宝くじのみであった。それから14年の月日が流れ父の弟子たちも年老いて、集会の昔からの不幸や嫉妬心によるいさかいの場となったことに心を痛めた姉妹は、父の生誕百周年の晩餐を行うことで皆の心を一つにしようと思いつく。そんな時バベットの宝くじが一万フラン当たり、バベットは晩餐会でフランス料理を作らせてほしいと頼む。姉妹は彼女の初めての頼みを聞いてやることにするが、数日後、彼女が運んできた料理の材料の贅沢さに、質素な生活を旨としてきた姉妹は天罰が下るのではと恐怖を抱くのだった。さて晩餐会の夜、将軍となったローレンス(ヤール・キューレ)も席を連ね、バベットの料理は次第に村人たちの心を解きほぐしてゆく。実はバベットは、コミューン以前「カフェ・アングレ」の女性シェフだったのである。そして晩餐の後パリへ帰るものと思っていたバベットが、この晩餐に一万フラン費やしたことに姉妹は驚くが、やがて今後もこの地に留まりたいというバベットの真意に思い至り、胸をつまらせるのだった・・・

デンマークの国民的作家カレン・ブリクセンが発表した小説を基にしたドラマです。
19世紀デンマークの小さな村を舞台に、ある初老の姉妹と二人に仕えるメイドが育む絆を、元シェフであったメイドが腕を振るう食事会を絡めて映し出しています。
88年度アカデミー外国語映画受賞作。2016年4月9日よりデジタル・リマスター版を上映です。

フォルツァ総曲輪の休館前の最後の上映と、この後に、この映画にちなんで、
フォルツァ総曲輪の思い出を語る夕べ~バベット晩餐会を味わいながら~も参加してきました。
この晩餐会の記事は以前に書いたので今回は純粋に映画の感想を!

Nakajiこの映画初めて見ました。

デンマークが舞台。質素な生活を送っているプロテスタントの村人たちと
カトリックの国フランスからやってきたひとりの女性。
初めは戸惑いながらも、何も聞かずに家政婦として家に置く事にした老姉妹。
つつましい生活をしているだなあ~ってことはすごくわかります。
その中で、この家政婦のバベットはちょっとずつちょっとずつ、食生活を改善していくんだよね。
この老夫婦にとっても大切な人になっていったんだと思うわ。。。
この老姉妹もとっても素敵な人で、出会いがあっても、別れがあっても信仰の道を選んだんだよね。

で、そんな中、牧師の生誕百年を祝う晩餐会、会衆たちの間に「醜い不和や不寛容」が目に見えるようになってきていて、
信仰心を取り戻すというか、人々の心を豊かにする晩餐会を開いたんだよね。
その晩餐会にバベットは、自分が料理を作らせてくれって言うんだよね~
自分があてた宝くじを費やして作った料理はすべて絶品。次第に、みんなの心も雪解けのようにとけていく。

おいしい料理のラストに将軍が言った言葉がすごく残りました。
「われわれは怖いのです。何かを選んでしまうと、こんどはその選択が正しくなかったのではないか恐れおののくのです。
しかし、われわれの目が覚まされるときはかならずやってくるのです。そして、神の恵みは果てしないことを悟るのです。
神の恵みには条件がありません。すべての人が赦されることを明らかにするのです」
失望と落胆は希望と喜びに変わり、信じていればきっとまた交わる時がくる。

そして姉妹はバベットに向かって、出ていくのかといいます。
バベットは、カフェ・アングレの12人分の料理代は1万フラン、使い切りました。ここに置いてくださいと言いました。
今でいう900万くらいを人のために使い切るってすごいって思いました。
恩返しではないけど、彼女は本当にこの姉妹に感謝したんだろうな~
そして、この食材で料理を作らせてほしいって思ったんだろうな~って
「芸術家は貧しくなることなどないのです」「芸術家の心には、自分が最善を尽くさせてほしい、その機会を与えてほしいという、世界中に向けて出される長い悲願の叫びがあるのだと」
本当にそうだって思いました。これが休館するフォルツァが言いたいことなんだろうなって思いました。

本当に料理が素晴らしくてうっとり。。。この料理の再現もうっとりでした。

(料理)
ウミガメのスープ
ロシア風キャビアのドミトフ風
うずらのフォアグラ詰めパイケース入りソース・ペリグリディーヌ
季節のサラダ
チーズ:カンタル・フルムダンベール・オーベルニュブルー
ババロアのラム酒風味
フレッシュ・フルーツ
コーヒー

(ワイン等)
アモンティヤード
ヴーヴ・クリコ
クロ・ブージュ
フィーヌ・シャンパーニュ

Nakajiの満足度 ★★★★(4.0) 9/22  劇場鑑賞 70 作
バベットの晩餐会 HDニューマスター [DVD]
ガブリエル・アクセル,カレン・ブリクセン,ユスツ・ベツァー
紀伊國屋書店

バベットの晩餐会 (ちくま文庫)
Isak Dienesen,桝田 啓介
筑摩書房

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 疑惑のチャンピオン | トップ | 山元食道&SOL@富山市 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。