ハンナ・アーレント
12:ドイツ:フランス
12:ドイツ:フランス
◆原題:Hannah Arendt
◆監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ「三人姉妹」「ローザ・ルクセンブルク」
◆主演:バルバラ・スコヴァ、アクセル・ミルベルク、ジャネット・マクティア、ユリア・イェンチ、ウルリッヒ・ノエテン、ミヒャエル・デーゲン
◆STORY◆ドイツに生まれ、ナチスの台頭により始まったユダヤ人迫害の手を逃れアメリカに亡命したユダヤ人ハンナ・アーレント(バルバラ・スコヴァ)は、第二次世界大戦後に全体主義や全体主義を産んだ政治思想に関する考察を発表、哲学者として敬愛されていた。1960年代初頭、何百万人ものユダヤ人を強制収容所へ送致したナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが逮捕され、イスラエルで裁判が行われることになる。特別な裁判権もなくイェルサレムの地方裁判所で行われたこの裁判に正当性はあるのか、イスラエルはアイヒマンを裁く権利があるのか、アイヒマンは極悪人ではないなどといった、ハンナがこの裁判を通しての考察をまとめたレポート『イェルサレムのアイヒマン』を『ザ・ニューヨーカー』誌に発表するやいなや、ナチズムを擁護するものではないかと大バッシングを受ける。逆境に苦悩しながらも、ハンナは、考えることで人間は強くなるという信念を持ち続けた……。
『ローザ・ルクセンブルグ』のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督と、主演のバルバラ・スコヴァが再び手を組んだ感動の歴史ドラマです。
ナチス戦犯の裁判に関するレポートを発表し大きな波紋を呼んだドイツ系ユダヤ人哲学者ハンナ・アーレントの姿を掘り下げて描いています。
富山で公開になったんで見にいってきました。
いやーーー人がたくさん見に来ておられました。
Nakajiはぜんぜんこの人知らなかったんですが、
素晴らしい人を教えてもらったって感じでした。しんが強い女性の話はとても好きです。
ドイツで生まれ、第2次世界大戦中にナチスの収容所から逃れてアメリカに亡命した哲学者ハンナ・アーレント。
ナチスなんて憎き相手と思っている彼女が、ナチスの戦犯アイヒマンの裁判を傍聴した内容を、冷静に分析し意見をのべているんだよね~
彼女はアイヒマンとは冷酷非情な怪物ではなく、上官の命令を黙々と遂行する、
凡庸な官吏のごとき存在にすぎないといったんだよね~間違いないと思う。
だってあの裁判見てたら、「私は命令に従っただけ」「直接手を下してはいない」を繰り返しているもんね。
ただ上からの命令に忠実に従うだけの役人なんだろうな~って思いながら見ておりました。
私たちは今の時代から、まあそれが仕事だったから、
淡々と仕事をしていたっていいきるアイヒマンの話もわかるような気がするんだけど、
戦争直後のそれも自分も生きるか死ぬかを体験したそんな人が、
こんなに冷静に分析できていることが本当にすごいと思う。
冷静に意見をのべている彼女がなんでこんなに批判され、
脅迫され、職を失っていたのかって思っていたら、
この意見に納得してないって人もいると思うけど、
一部ユダヤ人指導層がナチスに協力したと、指摘したためなんだね。なるほど。。。。
それでも彼女は教壇で言い続けるんだよな~これが教鞭に立つべき人の姿だと思った。
人の意見に左右されることなく、自分の意見をきちんと述べる。
素晴らしいことだと思う。
女流作家メアリー・マッカーシーと関係って素敵だなって思う。
友達のことを侮辱する人がいれば、女一人だろうが立ち向かって意見をいう。
親友ってこんなことなんだろうな~って思いながら見ていた。
でも、この映画みてると「思考すること」の大切なんだなって思う。
みんながイイっていうから、みんながダメっていうから、
みんなが人でなしっていうから、この人は=悪なんだろうって意見は、
ちゃんと一人の人間を見極めてからいってないんだよね。
ぜんぜん違うかもしれないけど、ドラマの「篤姫」をみてすごく心にのこった
「一方聞いて沙汰するな」って言葉を思い出していました。
そして分析する見極める力って本当に大切なんだろうな~
Nakajiの満足度 ★★★★(4.0) 2/9 劇場鑑賞 14 作
Hannah Arendt [DVD] [Import] | |
Barbara Sukowa,Janet McTeer | |
Zeitgeist Films |
ハンナ=アーレント (Century Books―人と思想) | |
太田 哲男 | |
清水書院 |
“世間や相手がどう思うか”ではなく、“自分がどう思うか”なのでしょうね。
自分の思考をありのまま発信するのは容易くはないけど、
その思考を躊躇せずに主張しているハンナ・アーレントは真っ直ぐな女性ですね。
ごくごく普通のまじめな公務員・・って感じなんでしょうね。
真面目であるからこそ、あのような行動をとり、自分で考えないことを良しとする時代。
特別なことではなく、誰にでもありうることであると。
空恐ろしいです。
こんなまっすぐな強い女性はすきです。
みてて感心してました。
って思っていました。
まじめならまじめなほど、仕事をこなしているんだろうな~って本当に思いました。
そうそう、誰にでもありうることって恐いですね。