悪童日記
'13:ハンガリー
'13:ハンガリー
◆原題:LE GRAND CAHIER
◆監督:ヤーノシュ・サース
◆出演:アンドラーシュ・ジェーマント、ラースロー・ジェーマント、ピロシュカ・モルナール、ウルリッヒ・トムセン、ウルリッヒ・マテス、ギョングベール・ボグナル、オルソルヤ・トス、ザビン・タンブレア、ペーター・アンドライ
◆STORY◆第2次世界大戦末期の1944年、双子の兄弟(アンドラーシュ・ギーマーント、ラースロー・ギーマーント)は、都会から田舎に疎開する。祖母(ピロシュカ・モルナール)は20年ぶりに戻った娘(ギョングベール・ボグナル)との再会にも不満顔。双子たちだけが農場に残され、村人たちに魔女とうわさされる祖母のもとで水くみやまき割りなどの仕事をこなしていく。
ハンガリー出身のアゴタ・クリストフの小説を映画化し、第2次世界大戦下の過酷な時代を生き抜いた双子の日記を通して世界を見つめた衝撃作です。
やっと富山で公開され、やっと見に行けました。
小説は読んだことがありません。
映画は、両親と離れて見知らぬ村に預けられた少年たちが、日々激化する戦いの中で自分たちのルールに従い厳しい状況に追い込んでいく姿を描き出しています。
映画の冒頭、幸せな家庭が描かれています。双子はお父さんに爪を切ってもらったり・・
夜にお父さんとお母さんが二人で話をしているのが聞こえます。
二人を引き離すということ。それが双子の二人にとって生き抜く道だと。
双子は二人で疎開し、お父さんからもらった日記をつけはじめます。
僕らは書き記す。この眼に映る、真実だけを!
と、たんたんと毎日おこったこと、感じたことを日記に書いています。
とにかく二人が過酷な状況を生き抜くために強くなろうとする物語でしたね。
主語は、つねに一人称複数の「ぼくら」であって名前がでてこないんだよな~
だからか見てるほうも二人で一人という感覚になってきていました。
二人はおばあちゃんの下で農作業を覚え、盗みや恐喝で金を得て、
殺人未遂、放火などを行い、一方で貧しい隣家の障害母娘に食物を届けて生活を助けています。
許しがたき大人の行動・・・戦争中の話の話だからで済ませれないんだよね~
捕虜、食糧難、ナチス、ユダヤ人の迫害、兎唇の彼女に対しての性的な暴力、
もっともひどいのは、彼女の話を誰がしんじるって言い切る教会の司祭だったな~
そんな中痛みに耐えるように二人でたたき合い、空腹になれるために水ですごし、
感情をすてるために母親の手紙をやいたりと、独自の信念をもち、それを貫きながら、
たくましく生き抜いていきていくんだよね~
大人たちの暴力などの不条理な現実を目の当たりにしてどんどん感情をださなく非情になっていくんだよ。
死にたいっていう人には手助けしてあげたりさあ、
ナチス嫌いのかわいい女子のシーンで、親切にしてくれた靴屋さんの復讐のシーンは、
淡々と二人が行う行動がなんか怖かった~
この双子にとっておばあちゃんは、生き抜いた同士みたいな感情あるんだろうな~って思ってしまいました。
おばあちゃんとのシーンが一番ほっとしたというかまだ子供に見えたな。。。
お父さんが帰ってきたんだけど、爪ははがさていたりとつらい捕虜の生活わかります。
国境を超えたい父。それに手助けをする双子。
地雷がどこにあるのかわかんないからってその手でね。なるほど・・・
しかし、生き抜くために肉親までにも非情になるんだな~って思いました。
とにかく最後に二人は離れ離れになり一人は国境をこえるんだよな~
離れたことがない二人が離れ離れにならなくてはいけない理由はなんなのか・・・
成長のため?んーー強くなるため、生き延びるためなんだろうな~
国外に1歩を踏み出して走っていく一人と、自分の家に戻る一人、
この二人は今後どうなるだろうって思ったな~
Nakajiの満足度 ★★★(4.0) 1/21 劇場鑑賞 5 作
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早川書房 |
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ヤーノシュ・サース,アゴタ・クリストフ,アンドラーシュ・セーケル | |
アルバトロス |
去年ベスト次点です
ばあさんと、ナチュラルな演技の双子ちゃんがよかった!
2人で成長していく、生きるための知恵・・が、
想像もできないカタチで創られていくのが、もうホントに切なくある意味感動ものでした~
なんか子供たちの演技が素晴らしかったですね。
なんか切なくなったな~
いろいろとわかりやすくなってて、監督の優しさみたいなもんも感じた気がします。
人間らしくなってた。
今、続編読んでますが、映画で作るのは難しそうな展開ですわ。
たんたんと描かれているように見えるけど、
結構考えて作られているんだろうな~って思います。
続編!がみたいんですけどね~