シャンチー(中国象棋)の日々~三千年の歴史、5億人の愛好者

シャンチー(象棋)に関するニュースを(一社)全日本シャンチー連合会がお届けします。

第35回全日本シャンチー選手権大会開催される

2008-05-04 | 国内トーナメント
「世界で最も歴史が長く、世界で最も競技人口の多いスポーツ」シャンチー(中国象棋)の日本一を決定する「第35回全日本シャンチー選手権大会」(主催:日本シャンチー協会、後援:中国大使館、東京華僑総会、国際交流基金、社団法人日中友好協会、財団法人日中友好会館)が5月3日・4日、東京・目黒区民センターで開催されました。

この大会には、首都圏だけでなく静岡、宮城、長野など全国各地から、また遠く中国・ハルビン市在住の日本人愛好者など24名のプレーヤーが参加、A級・B級に分かれてスイス式7回戦を行った結果、A級では日本唯一の国際大師(インターナショナルマスター=IM)の称号を持つ山崎秀夫選手が3年連続5回目の優勝を飾りました。B級は出場2回目の松野陽一郎選手が優勝、A級に昇級を果たしました。上位入賞者は次のとおりです。

【A級】優勝-山崎秀夫(長野)、2位-服部亜光(埼玉)、3位-所司和晴(千葉)
【B級】優勝-松野陽一郎(千葉)、2位-曽根敏彦(静岡)、3位-北川幸彦(埼玉)

開会式では、大会実行委員長の戸川芳郎理事長(東京大学名誉教授)より、「今年1月に改訂された『広辞苑』第六版に『シャンチー』が見出し語として新たに収録されたことは、『シャンチー』が日本語として認知を受けたことを示している。これも会員の皆さんの地道な努力の賜物だ。今後ともこの競技を『シャンチー』という名称とともに日本社会に定着させるように努力を続けよう」と挨拶がありました。

また山田光紀事務局長から「第1回ワールド・マインドスポーツ・ゲームズ(北京)に参加する国内競技連盟(NF)5団体(シャンチー、囲碁、チェス、ブリッジ、ドラフツ)の共同記者会見が5月16日に日本棋院で行われる。5大マインドスポーツとしての『シャンチー』の知名度も一気に上がることが期待される」と報告がありました。

競技終了後に行われた恒例の懇親会では、参加者から「参加して数年はなかなか勝てなかったが、ようやくシャンチーの奥深さが分かってきた」、「シャンチーは自分にとって人生の一部だ。来年は優勝を目指したい」、「初めて参加したがほんとうに楽しいひとときを過ごすことができた。来年もぜひ参加したい」、「10月にシンガポールで行われるアジア団体戦では日本チームの成績向上のために頑張りたい」、「みんなで北京で開催されるマインド・ワールドスポーツ・ゲームズに参加しよう」、「神保町の内山書店にはシャンチーの書籍が数多く入荷している。専門の雑誌を定期購読することもできる。シャンチーの本をたくさん買ってたくさん勉強してほしい」とスピーチがありました。

一千年の間「シャンチー不毛の地」だった日本に、故・大山康晴前会長が種を播かれて以来35年、毎年、日本選手権者を決定する競技会が開催されてきたことの意義は小さくありません。しかし日本社会において「世界で最も歴史が長く、世界で最も競技人口の多いスポーツ」にふさわしい地位を獲得するためにはなお長い時間が必要です。日本シャンチー協会は、今後とも全国のシャンチー愛好者の皆さんとともに努力を続けていきたいと願っています。

この大会には、元日本選手権者で米国・ロサンゼルス市在住の沈浩氏(錦江トラベル社代表)より奨学金の提供がありました。厚く御礼申し上げます。


開会式で挨拶する戸川理事長


A級優勝の山崎選手


A級B級の上位入賞者




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