おまめさん物語
ある日のことでした
大豆の好きな女の子がいました
大豆を煮ていたら
麹さんがやってきました
なんだかいいにおいがしているね
わたしもなかまにいれてよ
うん いいよ
いっしょになかまになってよ
わかった、よろこんで
大豆さんは麴さんと一緒に
こねこねしていたら
お塩さんがやってきました
なにしているの?
あ、ちょうどよかった
お塩さんに声をかけようと思っていたのよ
お塩さんこっちにきてー
なになにどうすればいいの?
あのね、大豆さんと麹さんのなかまになってくれる?
お塩さんがいないと
おいしいお味噌がつくれないの
だから、お塩さん、みんなを守ってね
一か月したら
そうしたら、おいしいお味噌になるの
大豆さんと麹さんとお塩さんは
おまめさんの大好きな女の子願いを
叶えるために全員集合して
じーっと、暗い台所の下で
仲良く待っています
一か月したらどんなおいしいお味噌が
出来上がっているかな?
おまめさんと麹さんとお塩さんは
今頃ひそひそ話に花が咲いていることでしょう 2021・1・17