野村證券より凶悪「富士銀行顧客殺し事件」を覚えてますか…相次ぐ不祥事は「巨艦・野村沈没」の予兆なのか
野村證券従業員による顧客夫婦強盗殺人未遂・放火事件(→当サイトの関連記事)には驚きましたが、かつて、金融機関従業員によるもっと凶悪な事件があったそうです。
まず、野村證券従業員の事件では...
「その後の調べで、××容疑者は個人的に、為替相場の変動を予想する金融商品「バイナリーオプション」への投資を行っており、業務外で複数の顧客から現金を奪い、投資資金に充てていたという。」
そして、26年前の事件では...
「あらためて「富士銀行行員顧客殺人事件」を振り返ろう。
1998年7月。大手都銀6行の一つ、富士銀行(現みずほ銀行の前身のひとつ)の若手行員が顧客をダマして預金を使い込み、不正がバレて告発されそうになると、顧客を夫婦ともども殺害した。まさに、カネのために顧客殺しをしてしまったのだ。
当時31歳だった容疑者Oは、富士銀行春日部支店に勤め、マッサージ業を営むF夫婦の預金の集金を担当していた。ともに60代だったF夫婦にすれば、田園地帯で銀行が少なかっただけに、自宅までわざわざ来てくれるOは、ありがたい存在だったのだろう。」
「その信頼を利用する形で、OはF夫婦に架空の運用話を持ちかける。そして5000万円を超えるカネを預かると、勝手に自分の顧客だった自営業者の融資に流用。いわゆる「浮貸し」を行ったが、融資先が倒産し、焦げ付かせてしまう。」
犯行の内容は上記記事をご覧ください。
当時の富士銀行の状況は...
「この事件の背景には、当時の富士銀行全体のモラルハザードがあった、と見る向きもある。
かつて富士銀行といえば、東京都をはじめ大阪市や北九州市などの公金も扱い、バブル経済前までは「日本一立派な都市銀行」と、高い評価を得ていた名門だ。ところが、90年代に入ると、バブルの後遺症から抜け出せず、兆単位の不良債権処理に苦しむように。
その結果、同行では不正融資事件から高齢者相手への詐欺まがいの行為、はては女性関係のトラブルまで様々な不祥事が頻発。関係者によればその数は、10年間で200件以上に及んだという。そしてとうとう98年の事件が起きてしまったというわけだ。」