会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

 倒産・注目企業情報(株)サムデイ(東京商工リサーチより)ほか

 倒産・注目企業情報(株)サムデイ

サムデイという芸能事務所の倒産記事。11月25日付で東京地裁に破産を申請したとのことです。

「1993年10月に大手芸能プロダクションから暖簾分けするかたちで設立。芸能マネジメント業を展開し、藤原紀香さん、篠田麻里子さん、ドン小西さんなど人気俳優、タレントを抱える事務所として知名度を有していた。しかし、経営環境の悪化などから債務超過に陥り、先行きの見通し難に伴い事業継続を断念した。」

負債は調査中だそうです。

藤原紀香・篠田麻里子らが所属する芸能プロダクション サムデイが破産(Yahoo)(帝国データバンク配信)

「代表の髙橋裕氏はかつてお笑いコンビ「とんねるず」のマネージャーを務め、「とんねるず」の独立を機に、同氏も当時の事務所を退社し、独自にタレントを集めて当社を設立した経緯がある。

申し立てに至った経緯については、自社ホームページにおいて「債務超過に陥ったため」「タレント及び従業員に対しても全く何も知らせずに破産申立てを行いました」と説明している。」

こちらの会社は、だいぶ前から債務超過だったようです。東京地裁より特別清算開始決定を受けたそうです。

倒産・注目企業情報 原ヘルス工業(株)(東京商工リサーチ)

「原全三郎氏が創業。超音波温水器「バブルスター」の販売を手がけ、タレントを起用したCMの効果もあって、1989年10月期には売上高約620億円をあげていた。

しかし、1990年に薬事法の違反により業務停止を余儀なくされた。1990年10月期から連続して最終赤字を計上し、1992年10月期には債務超過に陥った。近年は家庭用温浴器の修理に注力していたが、2023年10月期の売上高は1326万円にとどまり、最終損失2091万円を計上。債務超過額が拡大していた。2024年8月31日には株主総会の決議により解散し、今回の措置となった。」

負債総額は約87億円もありますが、30年前から債務超過であれば、想定内の倒産なのでしょう。

バブルスターで一世を風靡「原ヘルス」社長が「香港に死す」まで(2016年)(デイリー新潮)

「ヒットしたのも理由があった。当初、代理店方式で販売していたのを、ピラミッド型のネットワーク販売に切り替えたことだ。最高の「スーパーゴールド会員」は1台(平均16万円)売れるたびに50%以上のマージンが転がり込む仕組みである。

長男の浩一氏が振り返る。

「当時、ジャパンライフや豊田商事系のネットワークビジネスをやっていたやり手がごそっとバブルスターに移ってきた。これで、一気に売り上げが伸びたのです」

原ヘルスは、あれよあれよという間に売り上げ500億円を超える優良企業に変身する。巨万の富を手にした原氏は、高級住宅地に屋敷を構え、1億円以上するロールス・ロイスを乗り回した。」

その後法令違反発覚で経営は悪化し、不渡りも出したそうですが、銀行借入は長い時間をかけて返済し、倒産は免れたそうです。とはいえ、まだだいぶ残っていたということになります(銀行以外からの借入?)。

こちらは、人材派遣会社の倒産。

倒産・注目企業情報(株)アクロスソリューション(東京商工リサーチ)

「2006年3月創業で、携帯電話販売会社に人材派遣を手がけていた。全国に営業所を開設し、売上高は拡大傾向にあった。2021年3月には別法人から飲食店を買収するなど、事業の多角化に取り組み、直近の2024年3月期には38億6748万円の売上高をあげた。

しかし、業容拡大の一方で採算性は低調に推移。そのようななか、賃金が未払いになったことで、経営に対する不信感がSNSなどで広がっていた。」

負債総額は12億6825万円。

人材派遣会社が賃金未払いでは、事業は継続できなかったのでしょう。多角化(飲食店買収)も時期がまずかったのでしょう。

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