クレーンの製造・販売会社であるタダノの米国販売子会社で元役員による不正行為が判明したという記事。損害額は最大で900万ドルだそうです。
「発表資料によると、損害回復のため民事手続きを現地裁判所に申請したほか、タダノ・アメリカは元役員を現地の捜査当局に刑事告発し、現地ではすでに家宅捜索が行われ、逮捕状が出たとの情報も得ているという。タダノ・アメリカの当時の取締役副社長(現地採用)が2010年11月から12年4月にかけ、法務担当責任者の職位を利用し、法務費用を不当に水増しして架空の法律事務所へ支払うなどにより、横領した疑いがあることが、5月に判明した。」
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子会社元役員による不正行為について(PDFファイル)
ブルームバーグの記事にもありますが、「11年度までの約313万ドルについては既に費用化されており、当社の10年度及び11年度経常利益・当期純利益に与える影響はございません」とのことです。
タダノ米子会社着服 「法務担当」で発覚遅れ(読売)
「今年3月末に、米子会社から法務予算の大幅な増額要求があり、不審だとしてタダノ本社が調査を開始。5月に支払先の一つが架空の法律事務所と判明した。子会社の日本人社長が問いただすと、元副社長は「ここは裁判所ではない」と言って席を立ち、そのまま行方が分からなくなった。
09年の採用時に弁護士資格を持っていることを確認していたが、今回の調査で、法廷でトラブルを起こし、10年10月から2年間資格を停止されていることもわかったという。」
(資格停止の原因が採用前に発生していたとすれば)採用時のチェックが甘かった面はあるかもしれませんが、記事を読む限り、3月以降の会社の対応は適切だったと思われます。
米国人首脳にしてやられた! タダノ子会社の元副社長が7億円横領(産経)
「米国の法律費用は高いという思い込みがあった」のだそうです。
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