野村ホールディングスの2018年4~12月期連結決算(米国会計基準)の最終損益が1012億円の赤字になったという記事。
「過去に買収した米リーマン・ブラザーズなどのブランド価値に当たる「のれん代」で、814億円の減損処理をしたことが響いた。
処理の内訳は、19年に買収した電子証券取引仲介会社の米インスティネットが約670億円、リーマンが約140億円。北村巧財務統括責任者は31日の記者会見で、「(リスクを取って収益を稼ぐ)伝統的なビジネスモデルが限界に達していることなどから、のれん代を全額減損することにした」と説明した。」
紺屋の白袴といったところでしょうか。(10年ほど前に買収した会社のようですから、日本基準のようにのれんを償却していれば半分くらいの損失ですんだのかもしれませんが)
ただし、のれん減損だけでは赤字の説明がつきません。
説明資料によると「営業部門は増収を確保するも、ホールセール部門およびアセット・マネジメント部門の損益が大幅に悪化」とのことで、3つの主なセグメントのうち、2つが不振なのだそうです。
野村、最終赤字1012億円「のれん」で減損 4~12月期(日経)
「同日、記者会見した北村巧・財務統括責任者はのれんの減損について「ホールセール部門においてのれんを支える収益力が低下した。楽観的な見通しを排除しこのタイミングで計上した」と述べた。」
CFOの説明の仕方からすると、買収した会社が寄与すべきセグメントが、全体として不振なので、のれんも価値がないということになったのでしょう。
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