会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

日本電産、9月中間連結決算で最高益…永守会長、後継混乱は「最大のミス」(読売より)

日本電産、9月中間連結決算で最高益…永守会長、後継混乱は「最大のミス」

日本電産の決算発表(2022年9月中間連結決算)の記事。

売上も利益も好調だったようです。

「売上高が前年同期比24・2%増の1兆1307億円、最終利益は同30・1%増の866億円となり、中間期としてはいずれも過去最高だった。家電やゲーム機向けなどの精密小型モーターが堅調に推移し、円安も収益を押し上げた。本業のもうけを示す営業利益は8・1%増の963億円だった。」

クビにした経営者については、批判しています。

「外部人材の社長起用を巡る混乱について、永守氏は「50年間確立してきたポリシーを学んでくれなかった」と、一度は後継者に据えた幹部らを批判した上で、「50年間、経営をしてきて最大のミス。これによって成長は遅れてしまった。負の遺産を吸収し、ピッチを上げて、売上高4兆円達成を目指す」と述べた。」

「説明会に同席した小部博志社長は「現場、現実、現物を重視するのが日本電産の企業文化」と述べ、退任した前社長らの理解は不十分だったとの認識を示した。」

東洋経済への訴訟についてもふれています。

「日本電産は24日、自己株式の取得を巡り、不適切な処理の疑いがあると指摘した東洋経済新報社の7日付の報道に対し、「事実無根であり、名誉を 毀損きそん した」として、同社に損害賠償と謝罪広告などを求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。

東洋経済新報社は「現時点で申し上げられることは、事実を書いた記事です、ということのみ」とコメントした。」

民事訴訟だけでなく、刑事告発もしています。

決算説明会の記事。

永守会長、後継者問題「最大のミス」(日経)(記事冒頭のみ)

「――ガバナンス(企業統治)はどのように意識しているか。

永守会長「ガバナンスに問題があるとは思っていない。外部から社長を迎え、企業文化が変わった。後継者(の選定)について10年遅れたことは最大のミスだ。今は内部の人材を育てている。来年4月までには新しい経営体制をつくる」

「この2年間はつらかった。(創業から)50年間で確立した基本ポリシーを(外部から招いた人材は)学んでくれなかった。2年間で1000億円の利益を失った。...」

このくらい強烈でないと、もうかる会社のトップはつとまらないのでしょう。

クビにした前の経営者(今は社外の人)の名誉は、どうでもいいようです。

(補足)

日本電産の決算発表記者会見の少し詳しい記事。基本的には会社の主張を書いているだけのものですが...

日本電産が東洋経済を提訴、インサイダー取引疑惑は名誉毀損と主張(日経クロステック)

「佐村氏(CFO)は「当社では信託設定をする段階で社内にインサイダー情報があるかどうかを確認し、ある場合は信託設定をしていない。信託設定後は一切の指示・変更をしていない」という理由から「インサイダー取引になることはあり得ない」と断言した。「当社の取り扱いがルール違反だと決めつけ、インサイダー取引疑惑といういわば冤罪(えんざい)を当社にかぶせた」と批判した。」

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